ショックドクトリン

The Shock Doctrine (ショックドクトリン)という言葉がある。簡単に言えば「大惨事につけ込んで実施される過激な市場原理主義改革(The Rise of Disaster Capitalism)」という意味であって、カナダのジャーナリストであるナオミ・クラインが著した本のタイトルである。

これは経済学者のミルトン・フリードマンが主張する「変革は危機状況によってのみ可能となる」という新自由主義への批判となっている。新自由主義とは経済への政府の介入を減らし規制を緩和して民営化を進めることで民間経済を活性化しようとする指向である。

しかしミルトン・フリードマンの主張は最も危険な思想だとして、急進的な市場主義改革を強行する反民主主義的体制だと批判したタイトルがこれだった。

日本では国鉄が民営化されJR北海道では整備上のトラブルが続出した。電電公社も民営化されて自由競争になったためにNTTだけが運営していた公衆電話が病院からもコンビニからもどんどん撤去されつつある。高速バスの死亡事故が相次いだのも規制緩和がその一因となった。

小泉純一郎が繰り返し何度も言っていた「民間にできるものは民間に」という念仏で、田舎の郵便局は減少した。公営バス路線も民間に売られたために、赤字路線は廃止になった。岡田さんが選挙演説で「このシャッター通りは誰のせいだと思いますか」と叫んだが、聴衆から返って来た返事は「イオンのせいだ!」というものだった。これもまた規制緩和による競争原理が働いた結果だ。

郵政を民営化したことで何が起きたかと言うと、かんぽ生命がアフラックも売るようになったこと。つまり日本国民に対して開かれたのではなくアメリカに向かって開かれた格好になった。

アメリカ人のがん発症率は減少傾向にあるが、日本人はまだ増加中なのでがん保険を日本で売りたかったわけだ。これが新自由主義。TPPとも重なって来るね。

そしてショックドクトリンが言う「大惨事」を耳にする場合、多くの人がニューヨークの9.11を思い出すはずだ。あるいは東日本大震災とか。

9.11はイラク戦争を招き、3.11は復興増税という巨額の資金の流れを生んだ。

そのあまりにも大きな経済効果のために、陰謀説がささやかれたりするほどだ。

現在日本で進められているオリンピック準備も、実はこの復興から始まったものであり、それに絡んで築地の移転計画も始まった。巨額の予算が動き出す。築地市場を取り壊した跡地にNHKが新社屋を建設するんだとさ。いったいどれだけのカネが動くのだろう。小池さん、本当に止められる?

この「新自由主義」の罠にまんまとはまったのが韓国経済だった。先進国の仲間入りをしたような錯覚に陥っていたが、実際は外国の投資家によって蟻のように働かされていただけであり、ネズミ男がアメリカと交わしたFTAがダメ押しだった。

企業が利益を上げても、それは従業員の所得に回ることはなくて、株主である外国へ配当というかたちで流出する。まぁ韓国にネズミ男がいたように、日本でも小泉・竹中がいたけれど。

Wikipediaによれば、ショックドクトリンの応用例は1973年のチリ軍事クーデター、1989年の天安門事件、2001年のアメリカ同時多発テロ事件、2003年のイラク戦争、2004年のスマトラ島沖地震、2005年ノハリケーン・カトリーナなどが挙げられるとしている。

政変・戦争・災害などの危機的状態につけ込んで火事場泥棒的な市場原理主義を導入し利益追求を続ける経済学は邪悪だとして批判している。




上記の応用例に、近い将来の韓国通貨危機が入るだろうし、東日本大震災→豊洲新市場→五輪と続く流れの日本も該当するだろう。民衆の泣き叫ぶ声にカネの匂いを嗅ぎ分ける輩がいるということだ。森さん、あんたのことじゃない?。





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