運動音痴

私は球技が徹底的に下手だった。

そのことは過去にこの場でカミングアウトしたことがある。

バレーボールもだめ、野球もだめ、サッカーもだめ、卓球もだめ、とにかくボールと名がつくものはことごとくだめだった。

ところがである、高校2年の時、出席番号の隣に野球部のキャプテンの男がいた。

体育のテストの時に、二人ひと組になってキャッチボールだとかバレーのレシーブだとかの評価テストがあった。

「出席番号順でペアを組むぞ」

体育教師がそう言うと、野球部のキャプテンはギョッとした顔で私を振り返った。

なにしろ全校生徒の中でも1~2位を誇る生徒と、確実に全校最低の私が組まされるのだ。

「おい○○、お前まじめにやれよ、でないとオレの成績に響くからな」口では言わないが、顔にははっきりとそう書いてあった。

私は自分の体育の成績というよりも、彼の成績のために必死になった。

しかし結果はついて来なかった。

それは1年間続いた。

3年に進級して彼と別々のクラスに別れる際に「本当に済まなかったね」と謝ったら「仕方ねぇさ」と笑ってくれた。

高校野球の県大会の際に、応援団席の最前列に私が陣取ったことは言うまでもない。




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