過去にもあった百条委員会

あのね、わたし長崎出身だからちょっとだけ知ってるんですが、地方議会が出した百条委員会を自民・公明が潰した前例があるんです。

前長崎県知事だった金子原二郎(その後参院議員)の長女と、長崎三区選出の谷川弥一という衆院議員の長男・喜一郎が夫婦となった。

谷川は株式会社谷川建設を経営していたが、これを長男・喜一郎に譲渡している。この土建屋は金子県政における公共事業を集中的に独占受注していた。

橋(釣りバカ日誌のロケにも利用された第二西海橋)や道路(ながさき出島道路=長崎県道路公社が管理する一般有料道路)、中でも賛否両論が渦巻いた諫早湾干拓事業の実施など、金子県政はほとんど土木事業に特化していたと見て良いだろう。

この諫早湾干拓事業は、戦後の食糧不足に対処する目的で1952年当時の長崎県知事だった西岡竹次郎が発案し、農林水産省による国営事業に発展したものである。

当初の計画では11000ヘクタールというとてつもない巨大干拓計画だったが、事業費が莫大になりすぎるとの政府判断によって事業規模を3分の1に縮小して1989年に着工された。

その背景には、戦後の食糧不足は米国からの食糧援助(これによって日本人に欧米食が定着し対米輸入が急増する)を受けて国内の食糧事情が一変、コメ余り現象が起こって減反政策なども起きたことから、干拓事業による農地確保の理由付けが困難になった。

しかしいったん走り出した公共工事計画は誰にも止められない。金子の前の県知事である高田勇(総務省の前身である自治省の出身)が「干拓工事は農地確保のためではなく、これは水害対策だ」と計画そのものの発端を根底からくつがえしてしまった。

諫早湾の干拓事業そのものの是非はこのブログでは問わない。農業者・漁業者双方の言い分があるだろうからである。しかし高田が発言したことによって、諫早湾干拓は「防災目的」であって農業は二の次になった点は明白だ。

潮受け堤防の水門が閉め切られたのは1997年の4月だったが、このとき金子は県知事であり谷川は県議会議員だった。

その後谷川は長崎県議会議長に就任したあと、衆議院選挙に長崎3区から出馬し2005年の安倍改造内閣で農林水産大臣政務官に就任している。

農水省、すなわち諫早湾干拓工事と密接につながっている。

父親から谷川建設を引き継いだ長男の喜一郎は、金子原二郎の長女(旧姓:金子富貴)と結婚し㈱TGF(谷川農場)という法人を作る。この法人名で新たに造られた干拓地への入植に参加し広大な農地を手に入れる。

しかしこの法人には営農実績がないと県議会で指摘され、二人の政治家を父に持つ夫婦が国営事業を食い物にしているのではないかと紛糾することになる。そこで「諫早湾干拓地における入植手続きの適否に関する調査特別委員会」(通称百条委員会)が設けられた。

結果的にはTGFの入植決定を取り消すとともに、平成25年4月からの再入植も認めないとの決議に至っている。

しかし、県農林部及び直接の入植者選考に当たる県農業振興公社は、議会の決議は重いとしながらも委員会の事実認定や立論に対して、二人の弁護士(第三者委員会の場合三名以上が原則。これは東京都知事の場合と同じ)から意見を徴しながら種々反論する意見書を提出し、TGFの再入植を認めるような態様をとってきた。

このため本委員会(百条委員会)としてはこれを承知せず、県農林部・農業振興公社の意見に対して法的考察も交えながら再度の意見書をとりまとめたところであり、TGFが虚偽の申請により入植手続きを行ったことを認める根拠、決定を取り消し得る法的見解、再入植を認めてはならないとする行政の使命及び諌干事業の特殊性等を強く訴えた申入書を提出した。(たかひら元県政リポートより引用)

こうした「息子・娘」を巻き込んだ政治家の汚れたスキャンダルが長崎県政を貶めた点は事実だが、長崎の主要産業は三菱重工であってその労組による革新系の支持層が社会党(のちの民主党)を育んだ土壌はいたしかたない。

そこで自民党と公明党の各長崎県連は、息子夫婦の責任だけにとどめて親の代まで及ばないように手を回した結果、検察庁までの追求は抑え込むことができている。

㈱TGFが入植する予定だった農地は約10万坪であり、その後転売すれば坪相場10万円としても100億円近くになるとされている。

営農が目的だったのではなく、明らかな転売目的だったとされている。






その他にも金子・谷川双方に不祥事が発生している。

2005年6月に麻生渡福岡県知事が全国知事会長へ就任したことによって金子が九州地方知事会長に就任しているが、福岡市にある台北駐福岡経済文化弁事処の所長の長崎県への表敬訪問を拒否している。

その理由として「中国は一つの国とみなしているため、台湾はその一地方機関であり日本は国も役人もいっさい台湾へは行かない」と発言した。しかしこのことは事実に反していて金子が会長を務める長崎県日中親善協議会のHPに「台湾省」との記載も削除されるに至っている。

谷川においてはさらに見苦しく、2008年の政治資金収支報告書に、会食の場に芸者を呼んだ料金が組織活動費として記載されていたことが判明。

2012年4月のJC-NETの記事を見てみよう。

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4月6日号のフライデーの取材に対し自民党国会議員の谷川弥一(79)は「妙な記事を書いたら、俺は(裁判を)やっぞ。キミは、どうせ正社員じゃ ないだろうが。(そんなに怒らなくても、と記者が言うと)やかましい。こん野郎!」と、下品で下衆な田舎者ぶりを発揮していたが、4月6日号が発刊されて も谷川は俺は(裁判を)やっぞ、と言ったわりには裁判もできないで、ただフライデー(講談社)にチンケな抗議文を送付している。谷川弥一の抗議文に対する フライデー(講談社)の回答が最新の金曜日(4月13日・フライデー発売)の4月27日号だ。
【以下は4月13日発売の(4月27日号)フライデーをそのまま掲載する】

諫早湾干拓地不正取得問題

県知事時代、親族企業のライバルへの補助金申請を却下する「天の声」まで出した疑惑も

疑惑の自民党議員の喚問を百条委が決定!

2010年(平成22年2月)まで3期にわたり長崎県知事を務めた自民党の金子原二郎参議員(69)。

金子谷川フライデー4月6日に開かれた長崎県議会の百条委員会(高比良(元)委員長)で、知事時代の金子氏にまつわる疑惑が噴出した。この百条委では、諫早湾の干拓地をめ ぐって金子氏の娘の富貴氏と、彼女の夫で自民党代議士・谷川弥一氏(79)の長男、喜一氏が、ともに役員を務めていた農業生産法人「T・G・F」(長崎市 大村市)が、父親たちの威光を背景に、農業に従事した実績もないまま農業生産法人の認可を得て干拓地に入植したばかりか、小江干拓地の約3分の1を手に入れたという疑惑について審議が続いている。

この問題を追及する小林克敏長崎県議(67)らによると、彼らが干拓地に入植した目的は、将来、農地以外の開発が許可されることを見越し、海面より1m以上高い干拓地の一等地を手にしたとされる。

(以下略)



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今年2016年の参議院選挙において長崎1区からは、この金子が自民党から出馬表明していて、民進党からは諫早湾干拓工事を発案した西岡竹次郎の孫娘にあたる西岡秀子が出馬表明した。

秀子の父親であり竹次郎の息子は、言うまでもなく参議院議長を務めた西岡武夫だ。

優秀なサラブレッドであることは確かで、民進・共産・社民・生活の公認を受けているものの政治経験は皆無の状態であり海の者とも山の者とも知れないのが実情だ。
過去に長崎2区から立候補した小沢ガールズの福田衣里子という小柄の女性がいたが、彼女は結局1期で姿を消した。
西岡の姿は当時を彷彿とさせないだろうか。

これに対して「自民の議席を減らすわけには行かない」とする長崎1区の有権者も、さすがに金子がまた顔を見せるとなれば一歩引かざるを得ない。それにも増して衆議院議員の谷川が応援をしているともなれば、「あの百条委員会はいったい何だったのか」と誰しも思うだろう。

金子が優勢になれば、百条委員会を阻止したい東京の舛添も勢いづくだろうし、西岡が優勢になれば安保関連法案が危うくなる。

長崎1区の情勢は、全国を占う要素があるらしい。



引用元

http://takahira-hajime.jp/message/me0108.html

http://n-seikei.jp/2012/04/post-7998.html

http://www.geocities.jp/isahayabay/newpage145-11nagasaki-assembly-100.html





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