もと金髪

曇り空の下で玄関先を掃除してたら、となりのせがれが通りかかった。

「やあ、今日も学校に行ってたのか?」

「うん、ゼミがなくても自由に登校できるんだよ」

目の色が別人になっている。人間はこんなにも変るもんだろうかと驚かされる。

「おじさん、ファクトリー・オートメーションって、わかる?」

やつの表情の中にはからかい半分のものが感じない。いたってまじめな話らしい。

「聞いたことはあるけど、どんなことなのか知らんなぁ」

「6月2日付けのアスキー・デジタルに載ってたんだけど、ハンダ付けが不要になる電子回路の製造技術をオムロンが開発したんだってさ」

「プリント基板に電子部品をハンダ付けしてた製造方法が変わるってことか?」

「そう、部品を取り付けたあとでインクジェットで回路を印刷するんだってさ。180度の発想の逆転だと言って、大騒ぎになってるよ」

世界の常識が大きく変わりつつある。その過渡期に、こいつはうまく潜り込んだとも言えるだろう。

つい数か月前まで金髪のヤンキーだった小僧が、『アスキー・デジタル』の記事を話題にしている。(楽しんでるな、こいつ)。

彼らが世に出る頃にはどんな時代になっているだろう。あらゆる分野の変化が加速している。

待てよ、基板にハンダ付けする必要がなくなったら「世界の工場」は南米やアフリカに移るかも知れないな。



何になろうとしているのかは知らないが、求められる人間になってほしい。

ほら、後姿が別人になってら。





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