ミケ

しばらく姿を見せなかった近所のネコがひょっこりとやって来た。

それもベランダ窓超しに鳴いて呼ぶのだ、「開けろ」と言って。

いつ見ても三毛色の毛並みはきちんとしてて汚さを感じない。

花が開いたゼラニュームとギンモクセイの鉢の間から顔を覗かせてこっちを見ている。

こいつはいつも何か私に伝えたいメッセージを携えているような風情を漂わせているのだが、歓迎してやると途端にそっけない態度に出る。

「呼んだ覚えはないぞ、そっちから来たんじゃねぇか」

履き出しサッシを開けて、ベランダに寝転がったネコに愛想を振る。

頭を舁けと言わんばかりにすり寄って来るので、おつきあい程度に爪で舁いてやる。

ネコジャラシはもとより、ネコが喜ぶような物は我が家には何一つない。

「しかしいつも身ぎれいにしてるな、おめぇ」

フワフワの毛並みはウサギのようだ。

ただ、毛代わりの時期らしく抜け毛が半端ない。

「シャンプー変えなよ。スカルプDとか」

知らん顔された。


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こんにちは

「頭かゆくなったから寄ってみた。爪貸して。ついでに花見もしてく。おじさん、目やに」

by ミケ
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