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桜が咲くころ

近くの公園の桜がつぼみをふくらませている。

もう数日もしないうちに開くだろう。

窓から見える裏山には、森の中に野生の一本桜がある。

毎年、ソメイヨシノから少し遅れて孤高の花を咲かせる。

雑木林の中にあるので誰も近くまで行ったことがない。

遠くから眺めるだけだ。

とても大きな木で、十数キロ先からでもはっきり見ることができる。





サクラがどうして一斉開花するかと言うと、彼らなりの会話をしているのだという。

女優の中村メイコさんの夫である神津善行氏は作曲家という一面とともに早稲田大学理工学部の特別研究員という立場を持っている。

彼は1998年に講談社から『植物と話がしたい』という本を出版した。

早稲田の理工学部では、植物が発するパルスを研究したためだ。

キャベツに包丁を入れると悲鳴をあげる。もともと動かない植物の鉢植えを動かすと、それまでペチャクチャとしゃべっていた植物が、ピタリと話をやめるのだとか。

これらはいわゆる音波ではない。

動物の耳に届くような『音』ではなく、あくまでも微弱電波の『パルス』なのだという。

水中のクジラが何百キロも離れた仲間と情報交換するというのと似ているのかも知れない。

神津氏は中国原産の植物が発するパルスを調べて『ふるさとへ帰りたい』という実験的な音楽を作曲したことがあった。

パルスを人工的に音へ変換させて『キューン、キューン』とスピーカーから抽出して、エキゾチックなBGMを付けるのだ。

その解説の際に『桜並木が一斉に開花するのは、「みんな準備はいい? せーの!」と言ってるからですよ』と言っておられた。

何となくほほえましい話だと、よく覚えている。

だとすれば、あの裏山の一本桜はどういったタイミングを自ら図っているのだろう。

花が終わった頃にフクロウがやって来る。

夜更けに『ホッホウ、ホッホウ』と聞こえて来ると、都会に住んでなくて良かったなとしみじみ思う。

老けたせいなのかな・・・




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