韓国の2015年問題

来年は2015年であり、これは1965年6月22日に日本と韓国との間で結ばれた「日韓基本条約」から50周年を迎える節目の年であることを意味します。
と同時に朝鮮戦争時に連合国軍が持っていた「軍事指揮権」(正式には「戦時作戦統制権(OPCON)」)が韓国へ正式に引き渡されるのもこの2015年12月です。

この韓国にとどまっている地上兵力は、軍事指揮権が韓国政府へ引き渡されると同時に撤退されることになっています。
したがって朝鮮半島の南半分の韓国領土を軍事的に守備する主体は韓国軍自身だということになります。
もちろん地上兵力以外の空軍(第七空軍)と海軍(第七艦隊の韓国派遣部隊)は継続して駐留しますが、アジア太平洋地区における軍事力の再編が進められていて兵力は削減されて来ています。
つまり韓国にとどまっていた強い番犬がいなくなるのが来年以降だということなので、仮に北朝鮮が何がしかの軍事行動をとるとすればそれは今年であるはずがないわけですが、逆に言えば2016年以後の朝鮮半島はよりいっそう危険度を増すと考えて良いでしょう。

米韓両国は2013年12月に次年度以降の在韓米軍防衛費の分担を決めるための交渉を行ったのでしたが、年間約1兆ウォン(約967億円)の防衛費総額に対する分担割り合いは物別れに終わりました。
北寄りの政策を進めていたノムヒョン政権時代に韓国の方から「軍事指揮権」を貰い受けたい、という申し出を出して、その期限を2015年としました。
しかしその申し出を受けたアメリカは「2015年と言わず、2012年でも良いよ」と返事をしたんですね。
そして韓国大統領がイミョンバクに交代し、ノムヒョンは崖から投身自殺して果てると、北朝鮮への協力姿勢をひるがえしてアメリカ寄りになったイミョンバクが「2012年という約束は2015年まで延ばせませんか?」と泣きついて来たわけ。
「それじゃぁ仕方がない」ということでアメリカも2015年に先送りしてあげました。
実は北朝鮮の核実験やミサイル打ち上げといった背景があったからです。
しかし再選がない韓国の大統領は誰もがそうであるようにイミョンバクもまた任期の後半に差し掛かると途端に反日へ舵を切るんですね。
どの大統領もやらなかった竹島上陸というのをやらかしたわけです。
日米韓三国の同盟関係に水を差すような行動はアメリカ政府を慌てさせたようです。

イミョンバクからパククネへと政権が移った2013年の6月、シンガポールで開かれた第12回アジア安全保障会議で、アメリカのチャックヘーゲル国防長官に韓国国防部のキムグァンジ長官が統制権の移管延期を申し入れましたが、同年7月18日、アメリカのマーチンデンプシー統合参謀本部議長は「2015年末となっている戦時作戦統制権韓国軍移管を予定通り進めるよう指示した」と発表しました。

そもそも韓国の国民が反米意識が強い理由として、駐留する在韓米軍へ広大な基地用地を貸与した韓国政府が周辺住民への補償や支援を行っていなかったことが一つの要因になっているようです。
その他にも、在韓米軍が起こした刑事事件の裁判権はアメリカ側にあって韓国国民は提訴する権利が認められていなかったことなどもありました。
2004年に実施された韓国陸軍士官学校の新入生に対する意識調査で、アメリカを敵対国家とする意識が75%と1位になっています。
また、2016年に在韓米軍の地上軍が撤退した後は、日本の自衛隊が宣戦布告して来ると本気で考えている国民が少なくないとか。

軍事指揮権の話から先に進めて来ましたが、冒頭の日韓基本条約50周年という問題は実はこの米韓関係と微妙に重なり合って来るんです。
日本と韓国の間には、近年になって不穏なムードが流れています。
靖国神社への中国人放火犯の問題。
対馬の寺で盗難に遭った仏像の問題。
竹島の帰属問題。
慰安婦問題、など数え上げればキリがないほどです。
こうした国際条約にも関係するような問題が山積みしている中で、「最終決着」したと取り決めた日韓基本条約を無視して日本の民間企業への未払い賃金を要求した訴訟が裁判所で認められたことによります。
この判決は日本と韓国との間で取り交わされた基本条約が完全に無視されてしまっているので、50周年を境としてこれを基本から見直すべきではないかという声が日韓両国から上がっているわけです。
この重要な条約がもし白紙に戻った場合、未払い賃金を請求された企業は逆にこれまでの技術援助などの料金を要求することになるでしょうし、併合時代に日本人の税金を投入して造られたダムや橋や鉄道や学校などを日本の敗戦と同時にすべて残して来たわけですが、これも日本の債権になるわけです。
プラスになるかマイナスになるか、ちょっと考えれば誰にでもわかる話です。
この「条約見直し」が問われるのが2015年であり、米韓の軍事バランスが流動的になるのも2015年。
誰がキムジョンウンだったとしても、朝鮮半島に硝煙の匂いがするのはおそらく2016年以降でしょう。
そのころはまだ日本は安倍政権だろうし、韓国はパク政権だろうし、ロシアはプーチン政権でしょう。
ただ肝心のアメリカ大統領は2期を務めたバラクオバマ最後の政権なので、どんな混乱が起こるか知れません。
今より楽観視する要素はほとんど残されていないと言ってさしつかえないでしょう。
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