金木犀菩薩

鉢植えの金木犀がある。

低かん木だという話で、女房どのが気まぐれで生協で買った。

前にも書いたが、我が女房どのは花を枯らす名人だ。植物の世話をすることは「非常に」下手である。

それでも買って来る。

私が世話をすることを知っているからだ。いい気なものだ。

25cmほどの挿し木の苗だったものが、ふた月ほどで35cmくらいに伸びた。

気のせいか幹も太くなっているように見える。

常緑照葉樹は成長が遅いという。

枝を伸ばす前に根を張るのだろう。詳しいことは知らないが、バジルなどのような1年草とはまたちがった味わいがある。

しかし我が家には木を植えるほどの庭がない。




昨年11月に白い花を咲かせた。

「まだ成長過程なんだから無理しなくても良いのに」と言っても、枝先に次々と花を開いた。

普通の花と違って、金木犀の花は簡単に散ったりしない。

大木になった金木犀は根元に黄色い花びらを散らすが、この白い花はなかなか散らない。いつまでも枝先で咲いている。

しかし匂いがしない。

匂いであれば、となりの鉢のゼラニュームの方がよほどさわやかな良い匂いを漂わせている。

どんなつもりなのかは知らないが、本人はいたってご機嫌の様子なので好きにさせている。




今年の冬は暖冬傾向だったが、年が明けて少し冷えて来た。

「ほら、やっぱり冬は冬なんだから大人しくしてた方が良いんじゃないか?」

そう声をかけながら良く見てみると、葉っぱの二股になった部分から黄緑色の新芽を出している。

「ありゃりゃ、おめぇどこまでポジティブなんだよ」




しげしげ眺めながら考えた。植物という生き物は考えれば考えるほど不思議だ。

悪さもしないし争いもしない。

たまに繁殖し過ぎる種はあるけど、ほとんどは無害だ。

そして昆虫や哺乳類などに様々な恩恵をもたらしている。

金木犀の鉢植えを眺めながらテレパシーでおしゃべりをしていると時間を忘れる。

これまでいろんな植物を育てて来たが、これほど返事をする相手は初めてだ。

私の精神構造が劣化して来ただけなのかも知れないが。




有力政治家がかなり巧妙な罠にはめられた。

50時間もの録音テープというのは、明らかに悪意が始めから用意されていた証拠であって「誰の利益か」を考えればすぐに黒幕はわかる。

ただ、黒幕が誰なのかということとはめられた方が無事で済むかという問題は別だ。

そこまで悪質な罠を用意する組織を、国民がどう判断するかである。

しかし、金木犀の鉢は「そんなの関係ねぇ」と言って知らん顔している。

まるで仏像を拝んでいるようだ。







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こんにちは

「『劣化』ではなくて『研ぎ澄まされた』んだよ、きっと」

by きんもくせい
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