マイクロプラスチック

そのサイズの定義はまだ研究者によって様々だ。

1mm以下とする者もいれば5mm以下とする者もいる。まだ世界的に決まった定義がないということらしい。

そもそも「マイクロプラスチック」とはどのような物なのだろう。

Wikipediaによれば、おおまかに分けて3タイプがあるらしく、一つは工業用研磨剤。化粧品を含むあらゆる工業製品を生産するための前段階において、間接的に生産されるペレットなど。(一次マイクロプラスチック)

二つ目は海洋ゴミなどのプラスチック製品が波や紫外線などによって細かく破断され、環境中に流れ出た物。(二次マイクロプラスチック)

三つ目は、家庭での洗濯によって合成繊維が微細に砕けて下水に流れ出るもの。

ここ数十年のプラスチック消費量の増加によって、マイクロプラスチックは全世界の海洋に広く分布するようになり、その量は着実に増大しているとされている。

これまでも、ウミガメが漁網に絡みついて死亡したり、イルカの胃袋に大量の釣り糸が発見されたりという報告はあったが、より小さなサイズのプラスチックが、より小型の生物に摂食されていることがわかった。

いわゆる沈積物摂食性のゴカイなどがそうで、自然界の食物連鎖の底の方にいる生物だ。

プラスチックを摂食した場合の障害とすれば以下のようなことが考えられる。

■消化管の閉塞ならびに損傷

■化学物質の内臓への浸出

■化学物質の臓器による濃縮

プラスチック加工品は、加工をしやすくするために可塑剤と呼ばれる薬品を添加する。塩ビを中心としたプラスチックを柔らかくするもので、酸やアルコールから合成される化合物で一般に「エステル」と呼ばれている。

酸としてはフタル酸、トリメリット酸、アジピン酸などがある。

可塑剤を使った身近なプラスチック製品とすれば、ペットボトルのキャップであるとかカップラーメンの容器などがある。

昔の洗濯洗剤は紙の箱に入った粉せっけんだったが、今はほとんどがプラスチック容器に入った液体洗剤であって、「洗濯洗剤」「台所用洗剤」「シャンプー・リンス」「トイレ用洗剤」などなど、身の回りにはたくさんのプラスチック容器が満ちている。

可塑剤を用いると、プラスチックの分子配列が柔らかくし、整形後に金型から外しやすくなるといったメリットがある。しかしそのメリットとは誰の利益なのだろうか。犠牲は伴わないのだろうか。

可塑剤を多く含むプラスチック製品が、他のプラスチックと接触した状態で長時間維持されると融合して剥がせなくなると言われている。

プラスチック消しゴムはポリ塩化ビニルなのだが、ポリスチレン製の筆箱や定規と接触したままだとくっついて離れなくなるのだという。この現象は消しゴムの削りかすにも同様のことが言えるのだそうだ。

つまり可塑剤はプラスチック間を移動するということであり、フタル酸エステルなどといった一部の可塑剤に環境ホルモン様作用が疑われており、シックハウス症候群の原因ではないかとも指摘されている。




主な可塑剤が使われている工業製品は以下のような種類がある。

■ゴム・ホース、靴類のソール、(フタル酸エステル)

■食品用ラップフィルム(アジピン酸エステル)

■耐熱電線被覆、自動車用合成皮革(トリメリット酸エステル)

■機器内配線被覆(ポリエステル)

■ゴム製品(リン酸エステル)

■食品用ラップフィルム、塩ビ玩具(クエン酸エステル)

■食品用ラップフィルム(セバシン酸エステル)

ゴムホースや電線被覆というのは柔らかくさせる意味で何となくわかるが、玩具やラップフィルムとまで言われると「え? ちょっと待って」と言いたくなる。

しかも染み出すと言われては触りたくもなくなってくる。




海水に含まれていると確認された有機合成化学物質の有毒性を下記にする。

■アルジカルブ(神経毒)

■ベンゼン(血液疾患)

■四塩化炭素(がん、肝臓疾患、腎臓疾患、中枢神経系の損傷)

■クロロホルム(肝臓疾患、腎臓疾患)

■ダイオキシン(皮膚疾患、がん、遺伝子変異)

■二臭化エチレン(がん、男性不妊)

■ポリ塩化ビフェニル(肝臓疾患、腎臓疾患)

■トリクロロエチレン(肝臓疾患、腎臓疾患、中枢神経機能低下、皮膚障害)

■塩化ビニル(心肺障害、胃腸障害)



海洋汚染と聞くと、どこか遠い世界のことのように聞こえてしまう。

しかし消しゴムのカスにも含まれていると聞いて、平気な人がいるだろうか。






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