動き出すユーグレナ

いよいよ12月に入り、寒さも本格的になって来た。

原油価格が安値で安定していることから、ストーブ暖房は助かる。

原油価格が低いことで影響を受けているのは、アメリカのシェール・ガス、オイルの生産とエネルギー輸出に頼るロシア経済だ。

どちらも少なくないダメージを受けている。

では日本では好都合なだけなのかと言うと、少し事情が異なる分野もあるらしい。

まず石油の輸入に頼っていた電気事業者が、輸入コストの上昇を理由に原発を再稼働したいと言っていたものが、理屈が通らなくなっている。

電気料金も上げた分だけ値下げ圧力が加わっている。

ドイツのVWが、ディーゼルエンジンの不正ソフトを暴露されて世界的にディーゼル車の売り上げが伸び悩んでいる。

その背景には、ガソリンエンジンの省燃費技術がどんどん進化していることが挙げられそうだ。

マツダはエンジンだけではなく、車体全体で効率化を図る「スカイアクティブ」技術を進化させているから、他者の追随を許さない。

さてそうなると、私が先日から言って来た「既得権益」にしがみつこうとする姿勢は、時代に取り残されつつあるということになって来る。

アメリカは超大国ではあるものの、どこか思慮不足なところがあって地下水を大量に消費する水稲米に手を出したりシェールガスに手を出したりなどして、環境破壊に拍車をかけている。

バカ・ブッシュと呼ばれた男はバイオ・エタノールの開発をコーン絡みでやらかして、ブラジルの広大な原野が無残にも切り拓かれてしまった。

単なる生産者団体の利益になっただけのことが、地球規模の自然破壊につながった。

日本がバター不足に陥ったのも、元はと言えば農水省のバカ役人が生乳価格の維持のために乳牛の頭数を制限したからであって、ブラジルの原野にせよ乳牛にせよ、短時間で回復するはずがない。

石油利権に視力を奪われた亡者たちは、戦争や自然破壊などにためらいを持たない。




エネルギー消費そのものは減らすことができない。と言うかエネルギー消費を減らすということは経済が減速するという意味になる。

だからエネルギーの内容を変化させるしかない。

それがケミストリーなのである。

今年の秋から冬にかけては中国で最高レベルの大気汚染が発生した。

暖房や調理の主役がいまだに石炭だからだ。

すでに日本ではエコキュートによって発電し、それを電気自動車に充電しようとする実証がおこなわれている。何世紀かのずれがあるらしい。

以前私は本ブログにおいて、経産省の役人が学閥や民間の経済団体と組んで新しい技術や資源開発の邪魔をしていると述べた。

方向性は確かにそうなのだが、一方で「そんな時代遅れでこの先やって行けるのか」といった「明日に目を向ける」動きが出ていることも事実だ。

今日の産経新聞を見てみよう。

【バイオベンチャー企業のユーグレナは1日、藻類の一種ミドリムシが体内で作る油分を利用し、ジェット・ディーゼル燃料を製造する実証プラントを横浜市鶴見区に建設すると発表した。全日本空輸といすゞ自動車が協力し、5年以内に旅客機やバスの燃料として実用化する計画。その後は大量生産に乗り出し、価格変動や環境負荷が小さい国産バイオ燃料として普及させるのが目標だ。】

全日空といすゞと来れば「お?」となるだろう。

ジェット燃料と聞けば何だかもの凄い爆発力があるかのように思うが、石油の分類上は灯油に属する。

おさらいしておくと、これはミドリムシを利用したユーグレナという企業の話。沖縄の石垣島で培養を開始していた。

それとは別に、今度はスパークプラグで世界的に有名な㈱デンソーが熊本県天草市に大規模な藻類の培養施設を建設すると発表した。

その物質とはシュードコリシスチスという藻類であり、バイオ燃料のオイルを光合成するとされている。

デンソーは2008年から研究を開始しており、2018年度をめどに自動車などへの活用技術を確立したいとしている。

石垣島にせよ天草市にせよ、温暖な気候と日照時間の長さが決め手だという。

しかし誤解を避ける意味で確認しておきたいのは、これらのバイオ燃料が現在の石油製品に取って代わるというものではなく、1割程度を混ぜて使おうという趣旨だ。

それにしてもこれまでのバイオ燃料がガソリンに3%前後しか混ぜられなかったことから考えれば、10%とは経済効果が高いと言って良いだろう。消費税の10%とは訳がちがうのだ。

「昨日まで世界になかったものを」という旭化成のキャッチフレーズが好きなんだが、よその国から盗んで来ようとする貧しい考えの国がある中で、こうした創造力は応援したいものだ。

願わくば、「百害あって一利なし」の木っ端役人に邪魔をされることのないように進めて欲しいものである。




皆さん、ご機嫌よう。






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