インドネシアの二股外交

中国の習主席がイギリスを訪問していた。

イギリスはECには参加していたのでその後の発展形であるEUにも加盟していたが、通貨であるユーロは導入していない。

この理由を話すと長くなるので省略するが、決して欧州が一枚岩ではないという理解は必要だ。

フランスなどは農業立国であり、片やドイツやイギリスは工業立国なのである。

では通貨のレートを見てみよう。

10月23日現在でイギリス・ポンドは185.398円を付けているが、ユーロは133.678円となっている。

単純に円との比較を見ても仕方がないのだが、ポンドは上昇傾向にあってユーロは下降傾向にある。

1ユーロは133円で買えるのに1ポンドは185円出さないと買えないのだ。




中国の人民元は、このポンドとの連携を求めている。

ポンド(というよりはキャメロンと言い替えた方が良いだろう)もまた、アジア経済に深入りしたくて仕方がない。

イギリスはそもそも清国から茶葉や陶磁器を大量に輸入しておきながら、その支払いに植民地だったインドで栽培したアヘンをもって代価とした。

アジア人のことを人間と思っていないという証拠だ。

清国がアヘンの禁輸に踏み切ったことからアヘン戦争が勃発している。

ことほど左様に、すばらしく卑怯な手を使うのが大英帝国のしきたりなのだ。




イギリスのBBC放送の記者が、習主席の記者会見の席で「人権問題を抱える国と取引をすることがイギリス国民の理解を受けることだろうか」と質問し、キャメロンを不愉快にさせたと伝えられている。

人権も何も、イギリスから言われたくはないよと習主席も思ったに違いない。

しかし中国の習がポンドに擦り寄らざるを得ない理由がある。TPPの行方だ。

全世界のGDPは合計すると73兆ドルになるが、EU連合のGDPは16兆ドルでしかない。

そして日米を含むTPP加盟国のGDPは28兆ドル。2020年には34兆ドルに達すると見られている。

ざっと世界の40~50%に及ぶ勢いだ。

そしてこのTPPに参加していない国が、中国であり韓国であり、そしてインドネシアなのだ。

焦りのあまり、お尻のあたりがモゾモゾしているはずだ。

中国はアメリカとの対立があり、韓国は日本への反感がある。そしてインドネシアはシンガポールやオーストラリアに対する敵対心が働いている。

中国の根幹には有名な『中華思想』があって、すべてにおいて中心でなければならないという身勝手な考え方を持っている。

そのためにTPP(自由貿易連携協定)では『学級委員長』になることはできないのだ。だからAIIBを発想して25%以上の拒否権を獲得した。




片やインドネシアは、GDPは日本の4分の1で、人口は日本の倍の2億4000万人。すなわち一人当たりのGDPは日本の8分の1でしかない。

しかしインドネシアは2050年には3億人を超えるとされていて、資源輸出国から輸入大国へ変身しつつある。

しかも東南アジア諸国連合(ASEAN)の中心国であり、巨大なマーケットになることが予想されている。

キャメロンは中国の向こうにインドネシアを見ているのかも知れない。

かつてオランダの植民地として徹底的な搾取に遭ったインドネシアの事情を、イギリスが知らないはずがないからだ。

ところが資源輸出という要素から言えば、インドネシアはTPPに参加した方が利益があがる。

高速鉄道では中国に尻尾を振ったインドネシアだが、中国の南シナ海進出をどう見るのかはわからない。

そしてオーストラリアも、政権が替わるたびに「親中」と「親米」を繰り返している。韓国のことを非難している場合ではない。




こういった背景を踏まえながら、ニュースに接すると、誰がウソをついているかが次第に見えて来る。




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No title

世界を股に掛ける人権蹂躙国。
半世紀に亘英国が、今 その後継国が中国。
蜜月関係はむしろ…。

反 日米。
英国。植民地利権を、結果ぶっ壊した日本。世界覇権を奪った米国。
中国。述べるまでなく…。
昔の夢(覇権崩壊の怨みと中華の夢への障害)が蜜月の底辺にあるのか>

なるほどと、拝読させて頂きました。
今後世界は2極化。EU圏・ロシア゜・イスラム圏などの動向で多極化もあるのか。どうなるのでしょうか?。
中国がこのまま国体を維持できるかも有りますが…。

Re: No title

> 今後世界は2極化。EU圏・ロシア゜・イスラム圏などの動向で多極化もあるのか?。

もうひとつのキャストをお忘れです。ISLの背後にはユダヤが見え隠れしている。
ISLの国際的な参加者だと言ってもユダヤであれば不思議ではないでしょう? 世界中にいるのだから。
スンニとシーアの争いを利用してイスラム社会に混乱を招くのであればユダヤにとったら「願ったり叶ったり」。
習もプーチンもオバマも安倍も、それくらいわかった上で相撲を取っているのです。
そうだと思うけどなぁ・・・

No title

>もうひとつのキャストをお忘れです。ISLの背後にはユダヤが見え隠れしている。

そうですね。最もキケンな一団(あえて)ですね。(>「ISLの背後に」は判断が付きかねますが。)

選民思想。KKK、ユダヤ、たぶん中華思想にも。
中華域の拡大は比較的解り易い。
ユダヤ。深く世界中に静かにヒソンデいる。あの頭脳をもって。虐げられた歴史の裏返しで結束力も半端ではないだろう。選民=排他。  アドルフの抱いた警戒感も何となく。

藪田さんの記事あった様に

私、ひとりの幼友達。人物評すれば、ほとんどすべての分野て100点満点の75点位か。
信用も出来る バランスのとれた少年だった。

今、親の家業をついで歯医者さん。そこそこやっている。
私は患者として彼の世話になったことがない。ただひとつ、彼はかなりのブキッチョだった。
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