なぜVWが失速したのか

ドイツのVWが不正ソフトを仕込んでいたと公的に暴露したのは英紙・フィナンシャルタイムズでしたが、その背景をみなさんご存じですか?

ドイツのメルケル政権は中国に急接近していて、近年アメリカから激しい牽制球を投げられていたんですね。

と言うのも、これにはギリシャの債務問題がからんでいた。

ドイツはギリシャへの援助をしなければEUの操縦が困難になってしまう。

ここへ来てウクライナ問題でロシアのプーチンが勝手なことをやらかしたもんだから経済制裁を食らった。

ここまでは皆さんご存知の通りです。

しかしドイツ国内では「我々の税金で怠け者のギリシャを援助する理由はない」といった反メルケルの動きが出ていた。

そりゃそうでしょう、わからなくはない。

ただ、EUからギリシャを追い出すとユーロという統一通貨が値上がりする恐れがあって、それは輸出に頼るドイツにとってみれば死活問題になりかねない。

メルケルおばさんは板挟みになってたんですね、実際のところ。

そこに中国が言い出したのがAIIBだった。国際投資銀行の設立ですよ。それへ各国が参加するように呼びかけた。

新たな投資チャンスが生まれるのではないかというスケベ根性で参加したのは、アジア地域や中東各国のみならず、ヨーロッパからも多数の国々が参加したわけです。

例えばイギリスやドイツ、イタリア、フランス、スペイン、オランダ、フィンランドなどなどです。

ほとんどが大航海時代に世界を股にかけて植民地支配をやった国ですから、「夢よもう一度」と考えたとしても不思議ではありません。

しかしロシアが経済制裁を受けていて、しかも原油の安値で息も絶え絶えになっている。

中国がこのAIIBを使ってギリシャに手を出せば、EUがひっくり返る可能性が出て来たわけ。

ただしドイツ一国にしてみれば、ドイツの肩代わりをAIIBがやってくれるなら本望だとの本音があった。

そこへ来て中国人民の生活の近代化が進んで自動車の販売が本格化した。

いっそドイツ車を中国マーケットで売りたい。

ドイツは中国に接近したわけです。

実際、日本のトヨタやアメリカのGMなどが国際シェアを落としつつある中で、急速に伸ばしたのがドイツ車であって、その伸びは中国マーケットで稼いだもの。

シェアの伸び率は世界の自動車メーカーが右肩下がりだったのに対してドイツだけが急激に伸びている。

覚えてますか? 「日本人は皆殺し」とアウディの販売店に掲げられた横断幕。ドイツ車ですからね。どれだけ中国に浸透しているのやら。

そこにドイツの外交戦略があったというわけ。

戦争がない以上は、外交とは経済交渉に過ぎないのです。

しかし、AIIBに参加した国々の出資比率が以下のようになった。

中国29.7%、インド8.3%、ロシア6.5%、ドイツ4.4%、(以下略)。

そして、「どの案件についてインフラ投資をおこなうか」という議決権が「75%の賛成がなければならない」とされた。

良いですか? 中国は29.7%を持っているわけ。つまり中国だけが「拒否権」を握った状態になっていることになるのです。

中国が「いやだ」と言うと75%の賛成に至らないわけです。

ドイツ車という主要輸出品目を握られた上で、AIIBの議決権まで握られてしまったメルケルおばさんは、右にも左にも動けない状態になって、完全に中国に〇玉を掴まれた格好になったわけです。(おばさんんに〇玉はないか)

だからこのままでは危険だと判断したアメリカが、とりあえずドイツ車から叩いておこうということでVWの不正を暴露したと、まぁこのように私は考えているのです。

この問題はいち自動車メーカーの問題だけでは終わりません。

ギリシャやロシア、シリアなどの国際問題と根っこでつながっているんですね。



皆さん、ご機嫌よう。



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