安保法制 その2

安全保障関連法案が衆議院を通過した。

国家の安全保障には3種類あって「軍事」と「食糧」と「エネルギー」だ。
これら3つの全てがかかっているのがシーレーンだ。
だから日米同盟を作って、国家の安全を守って来た。
そのことを日米安全保障条約と呼ぶ。
革マル派や中革派らが「安保反対」を叫んだが、日米安保があったからこそ日本は経済発展することができた。

日米安保というと何かアメリカだけに軍備を背負わせて、日本は守られるだけのように誤解している向きがある。
日本は在日米軍の駐留経費を大部分負担し、基地の用地を提供し、港湾施設を提供している。
横田基地などという広大な用地を提供している。

日米安保は不平等条約ではない。きちんとバランスしている。
そして重要なのは、これがすでに「集団的自衛」だということ。自衛隊だけで「個別的自衛」をやっているのではなく、すでに在日米軍と共同で自衛をやって来ているということ。
だから「今さら何を言ってるの?」と、私は首をかしげている。

さらに、この法案を通せば徴兵制につながるといったデマを流しているやからがいる。
どこをどう捻じ曲げれば「徴兵制」という言葉につながるのだろう。
繰り返しになるが、この日本はすでに「集団的自衛」をやって数十年を経ている。
それを法整備で整理しようとしているように私は理解する。
ただ、そうなると憲法との噛み合わせが悪い部分が浮き彫りになってくる。
それは安倍政権が悪いのではなく、行きあたりばったりで適当にやったマッカーサーに責任がある。
戦争放棄を謳いながら、朝鮮戦争が始まると警察予備隊を作らせたのはGHQだ。
日本の法体系はパッチワークで出来ている。
だからいっぺん整理する必要がある。そしてできれば憲法から。

ちなみに徴兵制について考えた。
徴兵とは、普通の生活をしていた一般国民を兵隊にするということで、短期間の訓練で素人軍隊を作るというものだ。
だから弱い。
大東亜戦争で負けた日本兵は赤紙一枚で召集された素人軍隊だった。人の殺し方など知るはずがない。
アメリカはベトナム戦争時に徴兵制を執っていた。
農夫や仕立て屋や床屋の青年がベトナムのジャングルに送られた。だから負けた。職業軍人ばかりではなかったから。
だからその教訓からアメリカは志願制に切り替えた。

現代は通信衛星などを駆使した長距離攻撃が主流になっていて、爆撃機よりも弾道ミサイルの時代になっている。
市街戦などではまだ歩兵が必要になるが、無人偵察機や無人攻撃機、あるいはロボット輸送車などがどんどん開発されている。
つまり徴兵などで素人同然の下級兵士を戦場に投入することは考えられない。
韓国も徴兵義務があるのは約2年間(陸軍・海軍などで若干の違いがある)で、その期間にたまたま朝鮮戦争が再開された場合は、大量の新米兵士が最前線に立たされることになる。
これで北の職業軍人に勝てるわけがない。
むしろ都会でのテロの危険性が高まっている。戦争の形態が明確に変化しているのだ。
テロリストに対処するのに素人が役に立つだろうか。訓練と教育を受けた専門家でなければ無理だ。

だから「安保法制」が「徴兵制」に直結するなどといった寝言は愚か者のデマでしかない。
もっと他の部分で「安保法制」を煮詰める必要があるのに、このようないい加減なデマで引っ掻き回されては時間の無駄でしかない。

現在の自衛隊員がこの法案を受けて、戦場に行く危険が高まったとして、妻などから頼まれて除隊を申し出るとする。
隊員数が減るから徴兵制が復活する、という三段論法だ。
しかしそもそも戦う意志がない兵を、持っていても意味がないのだから除隊されて結構。
それと全く同じ意味で徴兵で無理やり一般人を兵士にしても役に立たないことがはっきりしている。
だからこそ「集団的自衛」で同盟国の援助を求められるようにしておく必要がある。

徴兵制の恐れがあるのは、日本が「集団的自衛」を拒否して「個別的自衛」に走った場合のことだ。論拠がまったく逆になっている。
そんな簡単な仕掛けのことで国会が紛糾している。私にいわすれば「茶番劇」でしかない。
大声を上げている民主党の岡田氏は、完全に自分の考えに酔っているらしいが、「集団的自衛権=徴兵制」ではなく「個別的自衛権=徴兵制」だという簡単な理解が出来ないらしい。
もうこの「徴兵制」の議論は早々に捨て去るべきだ。無意味以外の何物でもない。愚の骨頂だ。

現在の法体系はパッチワークだと申し上げた。
どこかで整理して、正しい一冊のファイルにしておく必要がある。
ただしそれは憲法にかなったものでなければならない。
だから憲法を改正することも方法の一つであることを認めておかなければならない。

それともうひとつ。
最近何か「日本の自衛隊は優秀で世界的に見ても軍事力は高い」といったイメージ作りが進んでいるらしいが、これは「個別的自衛権で十分だ」という意識を植え付けようとしているように思えて仕方がない。
確かに国産潜水艦や国産戦闘機はかなりの水準に来てはいる。しかし日本に今もっとも必要なのは迎撃ミサイルであって、これは米軍の協力なくしては成り立たない。ロシアや中国が嫌っているミサイル防衛こそ、もっとも優れた「ディフェンス」であるはずだ。
そこをしっかり押さえておく必要がある。

たかだか数万人のデモで「これが民意だ」などと言ってるうちは何も解決にはならない。
民主党はデマを流すし、自民党はそれにうろたえるし、支持率が落ちるわけだ。

選挙権が18歳に引き下げられるんでしょう?
バカにしたもんじゃないよお二人さん(安倍と岡田)、彼らは新聞やテレビに騙されていないから。




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