パープル暗号

Wikipedia より引用。

アメリカ陸軍は日本の機械式暗号に対して主に虹の色に由来するコードネームをつけていた。パープル暗号は、その一つである。(アメリカ海軍では、M-5 と呼ばれていた。)
1.レッド暗号 : 外務省用の暗号機A型(通称 : 九一式欧文印字機)
2.オレンジ暗号 : 大日本帝国海軍(以下海軍という)武官用の九一式印字機
3.グリーン暗号 : 三式換字機
4.パープル暗号 : 外務省用の暗号機B型(通称 : 九七式欧文印字機、皇紀2597年に完成したので“九七式”と呼んだ。)
5.コーラル暗号 : 海軍武官用の九七式印字機三型
6.ジェイド暗号 : 海軍艦艇用の九七式印字機一・二型

日本の機械式暗号には、これらのほかにも何種類かあり、大日本帝国陸軍(以下陸軍という)にはアメリカ陸軍コードネームが不明の“九七式印字機”があるので、名称を混同しないように注意が必要である。

(引用ここまで)

この中の外務省が使用していた暗号が有名なパープル暗号である。

第二次世界大戦が勃発したのは1939年9月1日にドイツ軍が機甲師団ならびに急降下爆撃機などの約150万もの兵力でポーランド侵攻に入ったことから始まる。
その頃、アメリカやヨーロッパ各国に大使館を置いていた日本の外務省は、緊張たかまる外交交渉を本国へ無電で送っていたのだが、当然のように極秘文書だった。
帝国日本の海軍技術研究所が次世代暗号機の設計に着手したのが1935年のこと。
ドイツ軍によるポーランド侵攻の4年前だった。
それだけ風雲急を告げる世界情勢が危機感を強めていた時代でもあったわけだ。

これらの暗号は「機械式暗号」と呼ばれ、解読には句読点コード、暗号機、鍵規約という3点セットが必要だった。
暗号機は入力がキーボード形式、出力がタイプライターで、プラグボードやロータリーラインスイッチなどが組み込まれた。
つまりこのセットが敵方に渡れば、その仕組みを理解することによって暗号が解読できることになる。あくまでも機械頼みだからである。

これらはナチス・ドイツが使用していたローター式暗号機『エニグマ』の改良型という説が一般的だ。

三船敏郎が主演した映画『トラ・トラ・トラ』という作品があった。真珠湾攻撃による大東亜戦争の開戦を描いたものである。
あの映画で、アメリカ駐在の日本大使館が宣戦布告をアメリカ政府へ通知すべく必死になって本国からの無電を英文に翻訳している場面があった。
あれが遅れたから宣戦布告の前に攻撃が始まり「日本は卑怯な奇襲攻撃をやった」という歴史が残ったのだが、実はあの日本大使館が操作していたタイプライターこそが『パープル暗号』機だったのである。

パープル暗号は理論的に解読は不可能だとされている。だから解読するにはハードウエアをシステムごと盗むしかないわけだ。
当時は暗号機本体の写真を盗撮するだけでも構造を知ろうとするスパイ活動が活発だった。
日本の在外公館は世界各地にあって、写真を撮られることは少なくなかったと思われる。

そのためナチス・ドイツがポーランド侵攻を開始したことから、三国同盟を結んでいた日本の外交的な動きを欧米は注目していた。
ハル・ノートというものがある。
太平洋戦争の開戦直前にアメリカ側から日本へ提示された文書である。
当時の日米交渉のアメリカ側の当事者がコーデル・ハル国務長官だった。
ノートと呼ばれるのは、この文書がアメリカ政府の公式文書ではなく、あくまでも拘束力がない覚書のようなものであった。

当時中国と紛争状態にあった日本へ対して、中国に権益を持つアメリカは蒋介石を支援するとともに、フランス領インドシナへ進駐する日本を強くけん制するために石油などの禁輸措置に踏み切った。
つまり身動きが取れなくなった日本は南方からの物資を確保するためにシーレーンを維持する必要に駆られたのであって、それはアメリカの予想通りでもあったことになる。

日米交渉は中国ならびにインドシナから日本が手を引くかどうかといったせめぎ合いだったわけで、現在のTPP交渉のように深夜まで机を叩いて怒鳴り合うことが続く。
ハル国務長官の交渉相手は野村駐米大使と来栖特命大使。
日本側の提案をことごとく拒否したハル国務長官は、1941年11月26日、ハル・ノートを提出。この覚書は公式文書ではなかったために米国議会に十分な説明もされておらず、日本側も陸海軍への通知がおこなわれたわけではなかった。

ノートの内容については省略するが、概略として「諸外国への侵略は認めない」「欧米列強が有する植民地に対して侵略行為は認めない」「日独伊三国同盟の廃棄」などが盛り込まれていた。
要するに一方的にアメリカや中国やフランスが有利になる提案でしかなかったわけだ。
これによって日本は真珠湾にいる太平洋艦隊を攻撃して、南方資源の輸送ルートを確保しなければならないという必要性が増したことになる。

しかしこの時すでに日本の暗号機は外交戦争の場で盗撮され、機能が把握されていた。
それがパープル暗号である。
戦争とは爆弾や銃弾が飛び交うことだけを指すものではない。

したがってアメリカは開戦以前に日本の動向を把握していた。
公式には日本が真珠湾攻撃を仕掛けて来ることはアメリカは知らなかったとして、「奇襲攻撃」が開戦の言い訳とされている。これは9.11の同時多発テロを受けてイラク戦争に突き進んだアメリカの言い訳とそっくり同じである。
しかし実際にはアメリカは真珠湾攻撃の前に知っていた。日本が軍隊を動かすことを。
ただ、目的地がどこであるかは暗号文には載っていなかった。「ニイタカヤマ」がどこであるかは通信文には載っていなかった。
ただし山本五十六率いる連合艦隊の動向は、アメリカのレーダーによって三角測量で把握されていた。
「トラ・トラ・トラ(我れ奇襲に成功せり)」は日本軍のぬか喜びでしかなかったことになる。

その後ミッドウェー海戦において、アメリカは沈めた日本の潜水艦から暗号機を回収し、海戦時の日本軍の暗号通信のすべてを把握したと公式に認めている。
日本がまる裸になったのはミッドウェーからだったと発表した。
しかし実際にはハル・ノートの以前にすでに日本は裸になっていたのである。
それを認めることは「リメンバー・パールハーバー」が成り立たなくなるのであり、「9.11は作り話だ」という声を認めることと同じになってしまう。

いま両国の間で同じことが繰り返されている。



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