韓国の全国同時地方選挙

韓国の慶尚北道慶州市に仏国寺(ぶっこくじ:ブルグクサ)という韓国仏教曹渓宗の寺院があります。
1995年にユネスコの世界文化遺産に登録され、釈迦塔などが国宝に指定されました。

このお寺は新羅景徳王の時代である西暦751年に建立が始まり774年に完成しました。
最盛期には約60棟の木造建築群で構成されていたという立派なお寺だったようです。
ところが15世紀に入り李朝時代の世宗(セジョン=ハングルを生み出した王)の仏教弾圧によって荒廃が進み無人の荒れ寺と化したようです。(Wikipedia の「仏国寺」という項目に日帝時代に撮影された瓦礫化した仏国寺の写真があるので参照してください)

20世紀に入り日韓併合が成立すると、日本帝国政府は復旧を始めます。
さらに1973年から発掘調査を続け、世界遺産登録後の2010年には日本の仏師が制作した四天王像など12体の仏像が寄贈され、仏国寺・聖宝博物館に常設展示されました。
つまりこのお寺は日本が手を貸さなかったら永久に荒れ寺のままで放置されていた運命にあったわけです。
明治から大正にかけての日本は、韓国と台湾に莫大な投資をして道路や学校・病院・鉄道・水道などといったインフラ整備をしたのでしたが、それらの原資とは日本からの「持ち出し」だったわけです。
世界のどの国の歴史を見ても、「植民地」にこれだけの投資をした国はありません。日本は韓国や台湾を「植民地」にしたのではないという明らかな証拠です。
この仏国寺という韓国の世界遺産は韓国人にとっての誇りのような存在ですが、こんな所にも併合時代の日本の働きかけがあったからこその施設だったのです。
手抜きがありませんね、日帝は。

さて、このブログを回を追ってお読みくださっている方はもうお分かりのように、このお寺がある慶州という地は朝鮮三国時代の新羅の首都だった金城(クムソン)があった場所なんですね。
高麗太祖である王建が慶州と名を改めました。
慶州と切っても切れないのが辰韓(しんかん=秦韓)であって、これは秦の時代の中国から圧政に耐えかねて脱出してきた秦の下層階級の人々が定住した土地だったわけです。
紀元前1世紀頃までの土着民は土器や青銅器を用いていましたが、辰韓が現れることによって製鉄技術がもたらされます。
これにより、農具や武器がより強靭になって農業などの生産性が急激に高まり、慶尚南道の海岸地帯を開発することで海運なども発展し、経済と技術と武力が高まったわけです。
これが辰韓の慶州であり後の新羅であり、三韓統一を果たした国家だったわけです。
そのエネルギーとは秦から持ち込まれた高度な技術でした。
それが李朝時代に儒教を受け入れたことから仏教文化を捨て去ったわけですね。
4百年近く放置されて瓦礫のような廃屋になっていた寺を発掘したのは日帝でした。
そして見事な復元が完成し世界遺産になった途端に韓国の国民は国の宝だと言わんばかりに誇らしく思うようになりました。
慶州は韓国の数少ない古都であり全国から観光客が訪れる場所でもあります。

中国からやって来た秦の人々は新羅を豊かにして、その一部が日本へと渡来することになります。
その子孫である日本が仏国寺の復元に貢献したのですが、そもそもこの寺は秦の文化の持ち込みで出来ていて、そのどこにも朝鮮族が関与した歴史はないわけです。
儒教一辺倒だった李朝を終わらせた日帝は、朝鮮半島における仏教を復活させようとしたのでしたが、太平洋戦争に敗北した日本が半島から出て行くと、韓国はまたもや仏教を捨ててキリスト教へ走りました。
その混乱期を利用して、わけのわからないキリスト教を独自に作り出して金儲けの手段にしたのです。
セウォル号を運行していた海運会社がどんな宗教法人だったのか、あるいは統一教会とキリスト教の関連性は何か、などを考えれば子供にでもわかる話です。
だから本来の朝鮮族に宗教という高等な概念は理解できないのであって「豚に真珠」「猫に小判」と言う言葉がぴったりになって来るのです。
いわんやユネスコの世界遺産だなどとんでもないことなのです。

さて話題が横道に逸れてしまったようですが、来月韓国は第6回全国同時地方選挙を迎えます。
つまり与党であるセヌリと野党の新政治民主連合との事実上の一騎打ちだと言われています。
ところが与野党の支持者の分布図を見てみると、韓国の歴史を一目で表すようになっています。
すなわちセヌリの有力地盤は、旧新羅である大邱広域市や慶尚北道および慶尚南道、そして首都であるソウル特別市です。
その他の地域は野党の支持層が集まっています。

韓国の歴代大統領のほとんどが旧新羅地域の出身者で埋められているということは以前にこのブログでご紹介したとおりであり、経済の中心地である首都ソウルには財閥の拠点があります。
しかし今回の選挙は地方選挙なのでそれぞれの自治体の首長や議会議員などを選ぶ選挙であって国政選挙ではありません。
だから旧新羅やソウルからはセヌリが選ばれるだろうし、そうでない地域では新政治民主連合の候補者が選ばれることになるでしょう。

つまりこういうことです。
今回の地方選挙によって、韓国社会は完全な二層化社会を決定するのであって、格差がますます広がるということを意味します。
「腐っても鯛」という言葉がありますが、ヒュンダイやサムスンなどは営業利益の上昇カーブが緩やかになったとは言っても、まだ黒字を出しています。
それに対して膨大な件数の中小零細企業は、倒産の危機に遭っていてほとんどの国民がこれと「運命共同体」になっているわけです。

ただひとつだけ言えることは、先日修学旅行の途中で旅客船の沈没事故で遭難した高校がソウルの学校だったということ。
つまり保護者たちはソウル市民もしくはその周辺の住民だということになり、セヌリの代表であるパククネを厳しく糾弾しているのが、頼りにすべき首都圏の有権者たちなのです。
私はこのところ「4・3事件」や「保導連盟事件」あるいは「光州事件」「漢江人道橋爆破事件」などの歴史資料に埋没する日々を送っていましたが、これらに劣らないような混乱が現代韓国で起こる可能性もあるなと、そんな気がしながら眺めています。
その背後には北朝鮮の書記長がじっと見ているのであって、日本の総理が「集団的自衛権」の解釈を通した場合には朝鮮半島で今後起こるであろう騒乱に無関係ではいられなくなるからです。
もちろん無関係である方が良いとは言いません。
ただ、韓国における来月の地方選挙は反北のセヌリか親北の新政治かの勝敗を占う選挙だという理解が日本国民にも求められているように思うだけです。
韓国の政界を掘り下げて行くと、仏国寺までさかのぼるのですから「素浪人」の身分でなければ時間がいくらあっても足りないでしょう。


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