器量のお話し

あるお坊さんがこんなことを言っていた。

器量という言葉がある。
これは器の量、すなわち容量ということだ。
人によって容量は様々で、100ccの人もいれば2リッターくらいの人もいる。
化け物クラスになると200リットルのドラム缶のような人物もたまにはいるかも知れない。

こうした様々な人が寄り添って暮らすのが社会だ。

お寺で法事とかをやると、良く話題にのぼるのが「墓を新しくすると死人が出る」とか「家を新築すると病人が出る」とか言うのは、ありゃ本当ですかご住職、といった質問。
その時愚僧はこう答える。

一定の広さがあるテーブルに、必要な物や不必要なものが雑多に置かれていたとしましょう。
生活必需品もあれば趣味嗜好の世界の物もある。
そうしたとき、何か大きくて場所を取るような物を置く必要が出て来た場合、あなたならどうしますか? と。

とりあえず置いてあるものを掻き寄せてスペースを作ろうとしますよね。
今ある物はできるだけ手放したくはない。

しかしお墓とか家だとか、あるいは子供さんの就職だとか嫁取りだとか、そういった重要なものはそれなりの場所が必要なんです。
それを、今持っている物は何も手放さずに重要な物を更に乗せようとするとテーブルの反対から零れ落ちてしまう物が出て来ることになる。
それがタバコやお酒やギャンブルといった類の物ならまだ良いのですが、家族の健康だとか温かい家族関係だとかがこぼれ落ちると大変なことになる。
だからテーブルに新しい大切な物を乗せようとするときは、処分しても良さそうな物から順番に片付けて行くことが大切なんです。

それと同時に大切なことは、自分というテーブルをサイズアップさせること。
多少不用な物があっても、大きな物が十分に乗るような広いテーブルにしておくこと。
これを「器量」と言うのです。

まずは普段からできるだけ余計な物を乗せないように務めることが大事。
突然やって来る重要な物もありますから、テーブルの上はきちんと整理している人ほど対応ができる。
女性ならメイクやファッション。男性ならギャンブルや趣味。
そうしたものを最小限にとどめておける人は、急な何かがあっても対応ができる人なんです。

お墓や家を新しくしよう、あるいは娘さんが幸せな結婚を迎えようとする際は、ご自分の身辺を見回してみることが大切なんです。
だれでも彼でもお墓を新しくすると死人が出るわけではありません。



法事の後のなおらいで、こうしたお話がすらすらと出て来る僧侶って、少なくなりました。




皆さん、ご機嫌よう。





スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR