江戸川のセシウムと都知事リコール問題

今から3年前の2012年1月に放送された『NHKスペシャル シリーズ原発危機「知られざる放射能汚染~海からの緊急報告」』という番組があったことを記憶されている方は多いと思います。

これは当時、首都圏の各地で発見されていた放射線の高い値である「ホットスポット」について、道路や建築物などに降り注いだセシウムの追跡調査をやった番組でした。
原発事故発生直後に放出された放射性物質が、風に流されて野山に蓄積し、雨や雪の流れに運ばれて川や池に流れ込み、最終的には海へ運ばれるだろうと予測した大学などの研究者が様々な調査をおこないました。

その結果、2011年末の時点でのデータでしたが、(旧)江戸川と荒川の河口付近に高い濃度のセシウムが確認されます。
最大で872ベクレル/1kgという値は、爆発事故を起こした原発の20km圏内の海と同じ汚染度でした。

東京大学の鯉渕幸生専任講師が川底の泥を調べたところ、(旧)江戸川の海水と接する河口の上流8km地点で1623ベクレル/kgという最大値を計測しました。
これは淡水と海水が混ざり合う環境の中で、セシウムが付着した泥水が流れ込んだ場合に、海水の塩分によって凝集という反応が起こり、川底に沈む原理で説明ができるのだとか。

しかしこれも年月の経過に伴って、東京湾に流れ出して行くわけです。
特に首都圏ではゲリラ豪雨が増えて来ていて、しかもコンクリートで覆われた都市部は「都市型水害」を多く発生させます。
だから東京湾に流れ込む全ての川がセシウムを運んでいると考えるべきだと鯉渕氏は警告していました。

京都大学の山敷防災研究室が気象や地形のデータを元にシミュレーションしたところ、首都圏に降り積もったセシウムが川に集められ、東京湾を汚染する問題が最も深刻化するのは2年2カ月後と算出しました。
そして東京湾は入口が狭く閉鎖性が高いので、汚染は10年以上に渡って継続すると指摘しています。

このタイムテーブルを現在に置き換えるならば、東京湾の汚染度が最も深刻化するのが2014年の3月でした。
そして2022年以降も汚染が続くと指摘されたわけです。

このNHKスペシャルが放送された後で、2020年の東京オリンピック開催が決まったわけであり、どこかの女性が「お・も・て・な・し」とやって注目を集めておいて、その後NHKはこの番組の追跡取材をすべて打ち切ってしまったわけです。
当時頻繁に問題視されていた、いわゆる「ホットスポット」の話題は、メディアが意図的に背を向けたことで国民の意識から消去されてしまいました。

ところが番組で問題視されていた(旧)江戸川と荒川に挟まれる形で、一つの公園がありました。「葛西臨海公園」です。
江戸川区にある都立公園で、キャッチフレーズは「緑と水と人のふれあうウォーターフロント」。
「西なぎさ」には砂浜があり、干潟で磯遊びもできる造りになっている。

そして2020年に予定されている東京オリンピックではここがカヌーやラフティングの競技会場に選ばれていて、環境破壊を危惧する日本野鳥の会などが反対運動を起こしているのですが、ちょっと待ってください。
環境破壊だとか磯遊びだとか、いったい何の話をしているんでしょう。セシウムの問題はすっかり解決したとでも言いたいわけですか?

公園を造ったのが東京都ならオリンピックを誘致したのも東京都。
だからNHKに継続取材をさせないように圧力でもかけたのではありませんか?

そしてメディアがすっかり黙ったことで、主権者である国民までが忘れ去ってしまっている。「思う壺」とはこんなことを言うのです。


今日、2月12日は舛添都知事のリコール運動が開始される日なんです。
これから2カ月間で183万8千人の署名が必要とされるわけです。

韓国のオリンピックなどどうでも良いのですが、舛添という人物は厚労大臣だった頃から身辺が不透明すぎる。
しかも葛西臨海公園という灰色物件を都は抱えている。
有権者がどれだけの権力を持っているのか、見せつけておく必要はあると思いますよ。いや、ほんと。
(どうでも良い)と思う人は、とりあえず署名しておきましょう。予備選挙のようなものなんだから。




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