廃炉の時代がやって来た

【敦賀原発1号、事実上廃炉へ 原電社長、16年以降運転せず】

日本原電の濱田康男社長は6日、福井県庁で記者会見し、運転開始から44年を超える敦賀原発1号機(福井県敦賀市)について「(運転終了方針の)2016年を超えて運転延長することは検討していない」と明言した。仮に再稼働の前提となる安全審査を申請しても審査に少なくとも1年程度は掛かるため、事実上運転できる期間はほとんどなく、再稼働しないまま廃炉となる公算になった。

(福井新聞:2015年1月7日)

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日本海のメタンハイドレートの調査が本格化したばかりであって、まだエネルギーのステージが代わるまでには至っていない。
メガソーラーなどといった計画を持ち込んで菅元総理を誑し込んだ世紀の詐欺師は、とっくにアメリカへ逃げ出してしまい、電力業界は太陽光発電の買い取りを拒否しつつある。
ハイドレートそのものは既存の火力発電所ですぐにでも利用可能な状態なのだが、掘削と運搬方法に関してはまだ課題が残っている。
風力発電は低周波騒音が問題になっており、強風を受けて倒壊する例が全国で相次いでいる。地方自治体が自前で建設したばかりに、自治体の負債が積み重なっている。

つまるところ日本の電力事情はまだしばらくは原子力に頼らざるを得ない状態だ。
電力の安定供給ができなくなれば、生産活動の維持ができなくなる。
4年前、関東地方で起きた「計画停電」によって中小零細の製造業が大きなダメージを受けた。そのフォローはいまだに得られないまま消費税の増税を昨年4月に受けた。そして津波のような円安だ。

使用済み燃料だけでなく、原子力発電所から出るあらゆる放射性廃棄物の処理方法はいまだに解決されないまま各電力会社は、発電施設と使用済み燃料の再処理という意味でこれらを資産勘定に入れている。
だから核燃料サイクル計画はどうあっても続けられなければならないのであって、政府が「サイクル計画は不可能でした」と言うことになると、途端に電力会社の資産勘定にあった莫大な金額が負債勘定に移されることになる。
つまり電力各社は、沖縄電力を除くすべてで債務超過が発生することになる。
日本のバブル景気が弾けたのは金融機関の不良債権から起こったものだったが、次に来るのは電事連の債務超過だ。
電力会社が発行した社債(電力債)は約12兆円分に達している。
経済産業省は昨年10月に、発行済み電力債は電力自由化になっても投資家を保護するという案を出した。つまり投資家が優先弁済を受けるというものだ。
しかし実際の電力債受け入れとは、大手金融機関や製造業・商社などの流通業・放送局などの大手メディア、すなわち経団連のメンバーたちがそうであって、経産省は暗に経団連を保護すると約束したようなものだったに過ぎない。

官僚らは東京三菱UFJ銀行などの経済界の顔色をうかがっているようだが、青森県以外の原発建設がストップしている原発は稼働していようが停止していようがどんどん築年数は過ぎていて、寿命が近づいている。
科学的に見れば、こうした廃炉対象施設は膨大な放射性廃棄物の処理方法は現時点で明確になっていない。
使用済み燃料どころか、福島で集められた汚染土さえが処分地の選定に右往左往している状態だ。
アメリカや中国などのような広大な国土がある国であれば国有地に埋設処分するという方法もあるのだろうが、日本は細かく地方自治体に分かれていて、該当地区だけに交付金的な優遇措置を与えても周辺地域が納得するはずもない。

つまり日本という国土は、原子力発電を始めるのには向いていたのかも知れないが、廃炉のことまでを考慮に入れた場合に非常な無理があったということだ。
そのハードルを越えようと考え出されたのが高速増殖炉だったのだが、韓国の古里原発と同様に「もんじゅ」は何の役にも立っていない。

日本は原発建設の時代から、確実に廃炉の時代に入っている。
この問題を賢くクリアする一方で、電力の安定共有が経済活動の大前提だというのだから英知を結集する必要がある。
動かすべき原子炉は稼働させ、動かすべきではない原子炉は徹底的に閉鎖しなければならない。
このことは、いち企業の貸借対照表だけの話ではないのだから。


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