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包囲網

米中貿易戦争が始まった。

アメリカ東部時間6日未明(日本時間同日午後)、アメリカ政府は中国が知的財産権を侵害したとして米通商法301条に基づき同国から輸入するハイテク製品に25%の追加関税を課す制裁措置を発動した。対象は年間500億ドル(5兆5000億円)相当の輸入品で、これに対抗するかたちで中国も同じ規模の米国産品に報復関税を実施する。

米中両国は6日、第1弾として340億ドル相当の輸入品に追加関税を発動。米国は自動車・情報通信機器など818品目を対象にしている一方で、中国は米共和党の票田である農業を主体とする中西部での大豆や鶏肉など545品目を追加関税対象とした。

トランプ大統領は対中制裁の対象を最大4500億ドルに増やす可能性も示唆。中国からの輸入品の大半が対象になる異常事態に発展しかねない情勢になっている。

トランプ大統領の公約は「米国内に雇用を取り戻す」というものであり、国内産業の保護の目的で輸入制限を採って来たことから、米国内の鉄鋼業では雇用拡大に動き出した。一方で相手国が報復関税措置を採ったことで農畜産物が輸入制限対象になったために世界生産量の3割を占める米国産大豆(輸出の6割が中国向け)が壊滅的なダメージを受ける可能性がある。

中国は米国大統領選の票田読みをしていて、大豆に追加関税をかければ効果的にトランプ政権を攻撃できると判断した。純粋な貿易戦争と言うよりは、政治的な嫌がらせであり、それは中国漁船が日本の海上保安庁の船に体当たりをした際のレアメタルの輸出規制とまったく同じである。

鉄・アルミへの輸入規制によって鉄鋼業界の雇用を確保したトランプ大統領が、農畜産業界にどのようなケアをして行くかが今後の注目点になる見込み。大豆は欠かせない日本に向いて来ることも十分に予想しなければならないだろう。TPPを急ぐべし。




さて上記の通り米中両国は形は何であれ戦争状態に突っ込んだ。

しかし一方ではロシアの艦船が日本に寄港したとの情報もある。そちらを見てみよう。

京都府舞鶴に寄港したのはロシア海軍のミサイル駆逐艦「アドミラル・トリブツ」と「アドミラル・ヴィノグラードフ」、それに随伴する補給艦の「ペチェンガ」。

10日まで実施される海上自衛隊とロシア海軍の捜索・救難共同訓練のための寄港で、7日午前10時から正午までと13時から15時まで一般公開される予定。

共同訓練は平成10年からおこなわれていたが、クリミア問題で中断していた。しかし中国の北極海航路進出を受けて日露連携の強化が必要となり、中国への抑止力にする狙いがあるとされている。

そりゃそうだろう。捜索・救難訓練にミサイル駆逐艦を出すというのが不自然すぎる。あけすけな中国へのけん制である。




また、中国がらみの話題とすればマレーシアの首相に返り咲いたマハティール氏が、前任者にして熱烈な中国寄りだったナジブ前首相が決定していた中国の高速鉄道建設計画に中止命令を出した。

マハティール首相は中国へ過度に依存したインフラ整備事業を見直すという公約を実施したかっこうになった。

同国最大規模の鉄道計画、「東海岸鉄道計画」を管轄する、財務省傘下のマレーシア・レール・リンクが3日付で、建設主体の中国交通建設集団に、「国益の観点から」との理由で、即時中止を命じ、現状を保存し機器などの無断持ち出しを禁じた。

「東海岸鉄道」は、タイ国境近くから、首都クアラルンプール近郊まで、マレー半島を横断しながら全長約690キロを結ぶ。他国の干渉を受けやすいマラッカ海峡を避けインド洋に抜けられることから、中国が提唱する経済圏構想「一帯一路」の目玉事業とされている。




いかがだろう。中国は米国とだけ戦争を始めたわけではなかった。北のロシアも日本と手を組んで日本海から出て来れないようにしているし、米国が台湾との関係を改善したことで東シナ海に出て来ることも難しくなっている。それに加えてマレーシアへの札束外交も無駄に終わりそうな予感。

残るはベトナムとフィリピン。ベトナムは歴史的に中国が嫌いだし、フィリピンはポケットに手を入れてガムを噛んでいた大統領を見れば一目瞭然。

中国にラブコールを送っているのは南北朝鮮だけ。

いよいよ本格的に動き出しているよ。テレビだけ見てれば良い時代は、とっくに終わっている。

【追記】

日本は何もしていないわけではない。これまで発展途上国に対する「特恵関税」(優遇関税)を中国にも採用していた。そのために対中貿易は常に赤字だったわけ。日本は、この「特恵関税」の対象国から中国を外しにかかった。慌てた中国商務部の報道官が記者発表した。「中国はいまだに世界最大の発展途上国である」と。

すなわち「優遇関税を止められては中国経済は成り立たない」ということを自白したかたちになっている。事実、中国の貿易輸出量は確実に減少している。

「大国」「大国」とわめき散らしてみても、弱みはしっかり握られている。




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