税制について珍しく真面目に考える

単純な私は疑問に思っていることがある。
「女性の社会参画」という問題と「少子化対策」という行政上の両問題は両立できるのか、という疑問だ。
おそらく、口にこそ出さないもののこの疑問を感じている人は少なくないだろうと考える。

まず労働人口の減少への対策として女性にもっと職場に出てもらいたい、という希望はもっともなことだとは思う。
しかしそうなると育児の時間が少なくなる。もちろん父親も育児に参加しなければいけないことは当たり前過ぎることだから、ここではあえて触れない。
人類は男と女の二種類しかいなくて、その内の女だけが妊娠・出産の資格がある。
だから労働の場が男社会になっても、それはそれで仕方のない面もあったわけだ。
安倍晋三が鬼の首を取ったかのように「職場の管理職や政治家が欧米では3割に達しており日本は立ち遅れている」との理由で、改造内閣における女性閣僚を増員したのだが、考えてみれば議員数における男女比率に応じた閣僚配置が成されるべきであって、女性議員そのものが増えていないのに、閣僚ばかり増やしたところでそれは「数合わせ」以外の何物でもないことは子供にでもわかる話だ。

女性がより社会参画をするためには、そして少子化対策を進めるためには、待機児童の問題を政治的に解決するという政治家の重大案件を避けては通れない。
待機児童をそのまま放置しておきながら、「女性の社会参画」だとか「少子化対策」だとかといった豆腐屋のラッパよろしく○○のひとつ覚えのような掛け声だけでは空しい。
言いたいことは、やることをやってから聞かせてもらいたいものだ。

幼稚園の時間延長は進んでいるのか。
民間と公営の保育園・保育所・託児所などの認可制度は改革できているのか。
地味だがぎりぎりまで来ているこれらの問題に、早く決着をつけなければ早晩この国は首が回らなくなる。
なぜならば出産世代が結婚しなくなるからだ。
40代まで未婚だという女性は少なくない。社会参画を進めればもっと増えるだろう。
消費税がどんどん上がれば、所得を増やして自己防衛しなければならなくなるのだから女性は妊娠を避けて職場に出ようとするだろう。
配偶者控除が取り消されればもっと増えるだろう。
すなわちこの国の税制は少子化を歓迎しているようにしか見えない。
妊娠・出産しても待機児童になることが先に見えているのだから、独身者にしても既婚者にしても避妊しようとするだろう。
少子高齢化が進めば年金制度は瓦解する。
国民皆保険制度も難しくなるだろう。
何故かと言うと安倍晋三が前のめりになっているTPP交渉が間もなく決着するからだ。これによって混合診療が認可されて薬価も急上昇するだろう。

消費税を10%まで引き上げないと「外国の政府からアベノミクスは失速したと思われる」とか言っているのを耳にするが、それは逆で消費税を今の状態で上げれば「税収が落ち込んで、日本は元のデフレに戻ってしまう」と予測する海外の経済紙は多い。
アベノミクスが失速したと思われることが危険なのか、それともデフレが復活することが危険なのか重きをどっちに置くか、だ。
なぜデフレが復活する可能性が高いのかというと、黒田日銀が異次元緩和をやった通貨増量だが、この蛇口はいずれ絞らなければならない。
すでにアメリカのFRBも金融緩和の着地点を模索しながら先延ばしにしてきた。
その結果、オバマ政権はどんどん財政を悪化させている。
日本はこの手本をどう読むかだ。

中国と韓国の経済が崖っぷちだという話はすでに世界の常識になっている。
そうした状況の中で日本のアベノミクスの第三の矢がへなへなの飛び方しかできなければ、日本の国債の金利は一気に跳ね上がるだろう。
日本とアメリカの国債を大量に保有するのが中国であって、習政権が一気に放出するだけで日米は経済大国の座を失う。

つまり第二次安倍政権は非常に危なっかしい綱渡りをしている状態なのであって、女性の社会参画とか少子化対策だとか理屈の合わない話をしている暇はないはずだ。
絶対に言えることが二つあって、ひとつは上記したように待機児童の問題を早期に解決すべきこと。
もう一つは消費税の10%引き上げはしばらく様子を見てからにすべきだということ。
この二点については、国民目線から言えばあまり異論は出ないはずだと考える。

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