不都合なドキュメント映画

アメリカのトランプ大統領がパリ協定を脱退するとして反響を呼んでいるのだが、これを報道するメディアの大多数が(トランプへの)批判的姿勢を採っている。「非科学的だ」などと口走る訳知り顔の法律家などもいるのだが、待て待て、お前が言う「科学的根拠」って何だ、という単純な話である。

地球温暖化を扱った『不都合な真実、An Inconvenient Truth』はアメリカ副大統領だったアル・ゴアが主演したドキュメンタリー映画で、アカデミー賞を受賞した。ところがゴアはこの作品で「温暖化の犯人は二酸化炭素だ」と断定してしまった。だから二酸化炭素を減らせば温暖化の速度が下がるという理論を作り出して、排出量取り引きというこれまでなかった新たな金融商品を生み出そうとしたわけだ。さすがはサブプライムローンのアメリカだ。

そもそも物作りを放棄したアメリカは、あることないことを混ぜこぜにしたCGコンテンツで映画作品を世界中に売って利益を上げようとし続けた。

その波に乗ったのが日本の和歌山の太地町で行われているイルカの追い込み漁を描いた『ザ・コーヴ』だった。受賞したのは「第82回アカデミー賞」「ボード・オブ・レビュー賞」「ロサンゼルス映画批評家協会賞」「放送映画批評家協会賞」「サンディエゴ映画批評家協会賞」「アメリカ映画編集者協会賞」「全米脚本家組合賞」の各ドキュメンタリー部門賞と「サンダンス映画祭観客賞」だった。

つまりアメリカ人はこの作品をドキュメントと信じて、熱狂的な賞を次々と与え、その勢いに乗って世界各国での興行収入を得ようと企んだ。

クラスの中の一人を悪者に仕立て上げることで、その他の全員が正義と思い込んでいじめる側に立つ。子供の世界と同じことをいつまでたっても繰り返しているのがアメリカだ。

『ザ・コーブ』はその後全世界で高い評価を受けたが、その後にいろいろな作為が込められた「似非ドキュメント」だったことが露呈する。主演のリック・オリバーが、イルカを捕らえた網を切るシーンは太地で撮影されたものではなくハイチで違法に捕られたイルカの網を切った場面であるとオバリー自身がコメントしている。(以下はWikipediaからの引用。

【2010年7月6日放送のNHK『クローズアップ現代 映画「ザ・コーヴ」問われる“表現”』は編集の仕方に問題があるのではないかと指摘した。番組内では女性ダイバーが入り江でイルカが殺されるシーンを目撃して泣き、その後目撃したイルカ漁の残虐さを涙ながらに語るというシーンを挙げ、また、本編の中でインタビューに答えた水産庁の所管が解雇されたという情報は誤りであるとの指摘を挙げ、これについてシホヨス監督はNHKの取材に対し、2007年に飛行機の中で中前明水産庁次長と偶然に出会ったときに課長補佐が解雇されたと聞いたと述べているが、中前はNHKの取材に対してそのようなことはなかったと明確に否定している。映画ではリック・オバリーが「太地町民が可能であれば私を殺害するであろう。大袈裟ではない。」と述べたり「イルカ虐殺を隠すために立入禁止としている」としている。また、警察官の質問に対して出演者が事情を述べるシーンが何度も映し出される。太地町民が出演者らに稚拙な英語で立ち去るように述べると、その町民が知っている唯一の英単語であるなどとして、町民が発音した英単語をその町民の識別名として嘲笑した。更には、映画本編エンディング・クレジットにおいて、「映画撮影後には、識別名を付けられた町民が役職を解任された」などと述べていたり、 また、本編開始からまもなく、マグロが築地市場に運ばれてから解体されるまでの映像を鮮明な画像で映すなど、観客の興味を引き立たせる場面が度々登場する。】(引用ここまで)

つまりこの作品はクジラ漁・イルカ漁への反感キャンペーンを目的として「あることないこと」をごちゃ混ぜに編集したものであってとても「ドキュメンタリー」などと言えるレベルのものではなかった。しかし「自分の頭で考える」という習慣がないアメリカ人が熱狂的にこれを支持し、世界中に回覧板を回すことで金儲けにつなげた。アメリカ映画のドキュメンタリーというのは「両論併記」ではなく政治的なプロパガンダの色合いが昔から濃かった。ただ単に金儲けがしたいだけの作品ではなかったのだ。

ところが、ものの見事に金儲けだけのために作られたSF娯楽エンタメの作品が第88回アカデミー賞にノミネートされた。リドリー・スコットの監督作品である『オデッセイ』だ。火星に一人置き去りにされた宇宙飛行士の奮闘を描いたドラマなのだが、こともあろうか中国国家航天局という実在する中国の宇宙開発機関の援助で物資輸送のためのロケットが打ち上げられるというシナリオになっていた。つまりリドリー・スコット(と言うよりも、彼の背後にいる人物)が「中国の宇宙開発は平和利用のためであって軍事利用などというプロパガンダを信じてはいけない」というメッセージをアメリカ国民に伝えると同時に、中国で劇場公開された場合の観客動員数と興行収入の確保を狙っているのが明白だからだ。中国人が喜ぶ内容にすれば大量の観客がやって来る。金儲けになれば世界から嘲笑われても屁でもない。しかも2017年の第40回日本アカデミー賞の「最優秀外国作品賞」にノミネートしようとする動きもあるという。日本アカデミー賞の選考委員会に中国の利益を代理する者がいるのかも知れない。
(しかし韓国人を喜ばせようとする映画作品は聞いたことがない。おい民団、もっとしっかりせんか。)

航空母艦の飛行甲板に離陸用カタパルトも開発できないような中国が、日本の「こうのとり」を差し置いて宇宙ロケットを飛ばすはずがない。大体このようなコンピュータ・グラフィックでアニメじみた映画作品を延々と見せつけられた日本人は、大いなる「食傷」状態にあって、「タイタニック」の驚きはもはや日本には影もない。イルカの血で赤く染まったように演出された太地町の入り江も、画像が加工されていたのかも知れず、もはや世界のドキュメントは何を信じれば良いのかわからない状態となっている。

イギリス人が好きなBBC放送のアフリカ動物物だが、動物の赤ちゃんを育てた人物が自然へ戻した後で大きくなったであろう動物を探しに行くという怪しげな「ドキュメント」があったが、これを紹介した日本のスタジオでは「自然に戻した動物を、どうしてまた会いに行こうとするんだろう」という極めて当然の意見があがっていた。
欧米人の「ドキュメント」とは「エンターテイメント」である必要があるらしい。特にイギリス人は、アフリカを自分の庭と勘違いしている部分がある。
「パリ・ダカールラリー」ってのがあるが、あれはアフリカのフランス領だからできたこと。図々しいにもほどがある。


だから『ザ・コーヴ』にせよ『オデッセイ』にせよ、アメリカ映画界の不真面目さ・悪質さが徐々に化けの皮を脱ぎつつあるのだ。

そうした環境下においてトランプ大統領がパリ協定を脱退すると宣言し、温暖化対策政策を取りやめると言い出した。

その背景にはもちろん民主党のアル・ゴアが提唱した環境問題があるわけで、ここでも政治的な思惑で環境問題や愛国心などが悪用されている。アメリカはいつの時代も大した成長を示さない。

ただしトランプが間違った判断をしたかのように日米のマスコミは一斉に「トランプ叩き」に走っているが、だとしたらゴアの主張は正しかったのかどうかだ。

「地球は確かに温暖化している」と主張する科学者は多いが、一方では歴史に例を見ないほどの寒波に襲われる大都市があったりもしている。私は科学者ではないから正しい数字を用意しているわけではないが、上下のふり幅が大きくなっていることは認めよう。だが温暖化だけに問題のすべてがあるという考えはどうなのだろうと思ってしまう。

そしてゴアは「地球温暖化の原因は二酸化炭素にある」と名指しして見せた。しかし気温変化のグラフを見れば、温暖化によって二酸化炭素が後を追うようにして増加していたことが明らかとなって、「ゴアはインチキだ」という声が増えてしまった。インチキであろうがなかろうが『不都合な真実』はアカデミー賞を取り、印刷物はベストセラーになった。「言ったもん勝ち」という事であって、「そうか、そのテがあったのか」ってんでウソッパチの慰安婦映画を韓国も作り始めた。「歴史がなければ作りゃ良い」というわけだ。

少し前まで世界的な話題になっていたのが南極上空の「オゾン・ホール」だった。あれは事実だったのかも知れないが今ではどのようになっているのか誰も語らない。オゾン・ホールの原因としてフロン(ハロン)ガスが指名手配されたのだったが、モントリオール議定書によってフロン等の生産規制が始まり先進技術を持つ国や企業が代替物質を開発することになった。ほら、ここでも「無から有」というビジネスが始まっている。私は別にフロンガスの犯人説を否定しているのではない。相も変わらずビジネスが絡んでるじゃないかと指さしているだけだ。そしてモントリオールだの京都だのパリだのと言って。

だから、温暖化対策の継続の必要はあるだろうけれど二酸化炭素はどうなのか。名古屋大学のヘンチクリンな教授が言うことを真に受けているわけではないが、牛のゲップでパラオの島が沈没するって真剣に考えている人がどれだけいるかということだ。「コップの中の氷が溶けても、水があふれ出るなんて聞いたことがない」コレならば子供も含めて全員が納得する。ゴアとどっちが説得力あるかだ。「海面上昇」なのか「地盤沈下」なのか。そして氷河が崩れて海に落ちるシーンがしつこいくらいに流されるが、元々氷河というものはそれが当たり前なのであって、温暖化の証拠にはならない。ただの印象操作だ。



「マイケル・ムーアじゃねぇよ!」と言う女芸人がいるが、この監督は「9.11同時多発テロ」と「イラク戦争」などを取り上げたドキュメント『華氏911』を作った。ブッシュ政権を批判する政治的な目的だった。一方で「自衛隊に入ろう」という皮肉を込めた歌を歌った故高田渡氏の「男の中の男はみんな、自衛隊に入って花と散る」という歌詞を思い出す。

「花と散る」ってんだから憲法9条2項の「戦闘権はこれを認めず」という説明なのであって、今の憲法では自衛隊は自分の命が守られませんよと高田氏は言っていた。ほらゴアやムーアのような「直球ボール」と高田氏の「変化球ストライク」とどっちが正しいのかが見えて来る。

新聞テレビの言うことをまともに聞いてはダメですよと再三にわたって申し上げて来たけれど、もっと信用できないのがアメリカの映画なんだということを理解しよう。

高田さんの皮肉を再確認してください。





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