改装工事

近くに空き家があって、銀行と不動産屋の管理下に置かれていた。

その家が空き家になってからほぼ半年が過ぎたころ、大工さんが入った。買い手が付いたらしい。

しばらく窓から見ていたが、近所で有名な放送局おばさんも情報を掴んでいなかった。

普通ならそのおばさん、出入りする大工職人に笑顔で話しかけて何らかの情報を引き出そうとするのだが、今回は口が固い工務店だったようだ。

その家は、老夫婦が中年の身障者息子を抱えていて、どうやら息子は特別養護施設に入ったらしく、ご両親も老人施設に移ったらしいと町内会の人から聞いた。

さて、高値で売れたかどうかその家は、玄関が広いガラス引き戸に交換されて、何やら小店の感じがする。おじいちゃんが軽トラックを出し入れしていた軒先も、きれいに整備されてどんな看板が付いてもおかしくない庇になっている。

今日は建築廃材が山積みになっていた玄関先を、トラックできれいにしていた。

「おい、近くに小店ができると便利になるな」

女房どのにそう言うと

「どうせ、あの放送局奥さんの一人舞台になるだけよ」

と、醒めた返事が返って来た。

そう言われりゃそうだ。達観しているのはいつだって女性の方だ。

平穏な日常が、微妙に変化するかも知れない。

裏の奥さんが、箱に入ったトマトを持って来てくれた。

住みやすい町なんだけどな~。

今日はピザでも焼こう。




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