ユナイテッド航空の失敗

米ユナイテッド航空で社を揺るがす事件が起きた。

騒ぎは9日のシカゴ発ケンタッキー州ルイビル行きの便で起こった。通常米国の航空法ではキャンセルを見越して定員を上回る予約を受け付けることが許されているが、ルイビルから他の便に乗務する必要があった4名の同社社員を乗せるために、満席になっていた乗客から降りてくれる人を募った。同社は補償として800ドルの慰謝料とホテル1泊を申し出たが乗客の中から降りても良いと表明する者は出なかった。

そこで乗り継ぎ事情などを考慮するためのプログラムを使ってコンピュータで無作為に4名の乗客を指名した。その内の2名はアジア人夫婦で他の2名もまたアジア人の夫婦だった。一組目の夫婦は仕方なく応じたが、残る一組の夫が「自分は医者であり、患者の予約が翌日入っているために応じられない」と拒否した。

そのために同社乗務員4名を乗せることができなくなったユナイテッド航空はシカゴ警察に連絡。3名の警官がやって来たが、2名は丁寧に協力要請の説得をしていたところ、残る1名が暴力行為に出て座席のひじ掛けに乗客の顔面を打ち付けた上でスタンガンを用いて身動きできなくなったその乗客を通路から引きずるようにして連れ出した。かなりの出血が見られスタンガンによるショックで身動きができないまま手足を引っ張られた。

その医者を名乗る乗客は中国人であり、人種差別だとの非難も口にしたという。

警官のあまりにも暴力的な行動に、座席に座って離陸を待っていた他の乗客から「ひどいことをするな」との声があがったらしい。乗客の一人はスマートフォンでこの一連の騒ぎを録画してツイッターで配信したことから、世界的な非難がユナイテッド航空に集まった。



同社のオスカー・ムニョスCEOは謝罪声明を出し「緊急事態と受け止めて当局と連携し、事実関係について詳しく調査する。今回の状況に対応するため、この乗客とも接触して直接話し合う」とコメントした。シカゴ航空局は警官の対応は規程の手順を逸脱していたとして問題の警官を休職扱いとした。(動画に見られる通り、暴行した警官は黒人である)



この一連の事件は、米国運輸省の法規が日本とは異なるとの受け取り方が一般的であり、日本国内ではあまり大きなニュースになっていない。

しかしこの事は少し注意深く見る必要があって、3人の警官の内の1人が「相手はアジア人だ」という認識を持っていたのかも知れず、「下手に出てりゃ図に乗りやがって」といった憤慨を覚えた可能性は否定できない。

何が言いたいのかと言うと、トランプ政権になってから米国の中にアメリカ人優先の根本的な意識が芽生えていたかも知れず、メキシコ人だとかアラブ人とかを差別する風潮を大統領自らが作り出して来ている点が不気味に見えるのだ。白人の下に置かれたアフリカ系アメリカ人は、今度はアジア人を下に見ている。それだけ彼らにもプレッシャーがかかっているということだ。

3人に1人の警察官が人種差別的な行動を取ったとして、割り合いから言えばアメリカ人すべての3分の1がそうだと想像しても、何か納得できるような出来事だった。

特にトランプはビジネス畑の出だから、カネ儲けが前面に出ている。世界のカネ持ちと言えばアラブであり中国であり日本だ。攻撃目標としっかり重なり合っている。

もしそうした大統領の考えが言動に出ることによって、知らぬ間にアメリカ国民の中に人種差別の意識が発芽しつつあるとしたら、第二第三のユナイテッド航空騒ぎは起きて来るだろう。シカゴ警察に不良の警官がいたというだけの問題ではなくなって来る。

警察バッジを見せても四の五の言う民間人にはためらいなくスタンガンを使えといった時代に入っているのだろう。スタンガンならまだ良い。黒人はその場で射殺されるのがアメリカだ。



現地時間の9日だから、日本で言えば10日の出来事だということになる。

事件は始まったばかりであって、ユナイテッド航空がどう対処するか、ネット動画社会の恐ろしさを痛感することになるのかも知れない。

ちなみに、乗客を引きずり降ろしたあとの座席にユナイテッドの社員4名が座ったということだが、他の乗客の白い目に晒されていたということである。


朝鮮半島では一触即発の状態になっているが、アメリカ国内においても次のステージに入っているらしい。




スポンサーサイト
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR