政治による『アンダーコントロール』

前回の記事でこのように書いた。『ちょっと考えればわかりそうな「操り」に、まんまと乗せられる国民はやっぱり低レベルな人々であろうことには違いはない』。これは北朝鮮の民意操作に騙されて騒いだ韓国人のことを言ったのだが、実はそっくり同じことが日本でも起きている。『アンダーコントロール』のことである。

「鶏が先か、卵が先か」はわからないが、築地と神宮の再開発、そして臨海副都心の活用。そうした大型プロジェクトという巨大な利権をめぐって石原と森が周囲を巻き込んで動いた。

民衆の賛同を得るためにオリンピックというものを担ぎ出した。そして老朽化した築地市場を移転させて、巨大な空き地を作ったところへNHKや道路を建設して順送りに空き地を作って行く。次から次とゼネコンの仕事は続いて行く。

そのオリンピックの誘致に一枚噛んだのが安倍晋三でもあったわけだ。福島原発事故は安全レベルに落ち着いていますよという意味で口にしたのが『アンダーコントロール』。この科学的発表が、実は科学的根拠がない政治判断だった疑いが出て来ている。

ひところ毎日のように報道が騒いでいた「地下水汚染」と「凍らない凍土壁」、そして「漁業補償のための海洋汚染のチェック」と「地元民への健康調査」。これらはオリンピックの招致決定とともに尻すぼみに消えて行った。太平洋のはるか向こうの大統領選挙がどうだ、大相撲の横綱がこうだと言って国民の興味をそっちへもって行こうと必死になったものの、見るべき人はきちんと福島原発事故をじっと見ていた。

安倍政権の評価は確かに高い。蓮舫民進党が下手に応援してくれるから当分は安泰だろうし、千代田区長選挙で自民党都連が敗北したことを受けて、都連と安倍政権の支持率が比例していないことを思い知った。誰もが予想した結果になって、その流れの先に都議会議員選挙や衆議院解散総選挙があるのであって、蓮舫民進党は空中分解せざるを得ない状況になっている。

しかし一方では、豊洲の汚染度調査結果の次回の数値がどうなるかという問題とともに、女性会員さえ認めれば霞が関カンツリークラブでOKとでも言いたげな丸川の無責任発言が飛び出すなど混迷の度を強めていて、そうした「隠れた利権」に群がった一人が安倍晋三でもあったわけだ。「原発事故は収束しましたよ」とでも言いたげな態度で世界どころか日本国民まで「その気」にさせてしまった。

国立大学法人長崎大学の副学長にして福島県立医科大学の非常勤副学長を務めるのが山下俊一氏だが、これは「福島県放射線健康リスク管理アドバイザー」という肩書を与えられている。しかしこれが口にした事故直後の地元説明会では「放射線の健康影響はほぼゼロに近いくらい小さい」と述べている映像が残っている。これ(山下)はその後も「100ミリ以下の放射線はまったく問題ない」と言い続けていた。しかし事故2年前の「日本臨床内科医会会誌」(2009年3月)において「主として20歳未満の人たちで、10~100mSvの間で発がんが起こりうるという可能性を否定できない」と述べていた。これはその前年(2008年)9月に長崎でおこなわれた第22回日本臨床内科医学会の特別講演で、CT検査ならびにPET/CTによる癌健診の危険性を指摘する中で出て来たものであって、これ(山下)はこう述べている。「人口あたりどのくらいの放射線発がんリスクがあるかというと、だいたい100人ががんで死ぬと、そのうちの1人は、欧米あるいは普通の国ではひょっとすると診療被ばくのせいかもしれません。しかし、日本は線量が多いということから約3倍高いという報告がなされました。3%と1%だから、あまり差がないではないかと思いがちですが、たとえば、がんで年間30万人死亡するとして、3%というと9,000人という非常に大きな数になります。交通事故より多いのです。このようなリスクに対する認識が日本ではほとんど議論されてきませんでした。その結果、日本はCTを含めて医療被ばく天国となっています。アメリカでも実は同様のCT被ばく過剰な状況にあります。主として20歳未満の人たちで、過剰な放射線を被ばくすると、10-100mSvの間で発がんが起こりうるというリスクを否定できません。CT1回で10mSvと覚えると、年間被ばく線量を超えるということがわかります。子どもが急性虫垂炎の手術だからと簡単にCTを撮る、頭部のトラウマで何回も撮るということが行われています。」それが福島の原発事故が発生するといきなり手のひらを返したように「まったく問題ない」に変化した。

この長崎出身のカトリック医師は原発事故地の子供たちの健康被害予測をないがしろにしているのではないかとしてハーメルンの笛吹き男になぞらえて「福島の笛吹き男」との異名を与えられた。

最近になって文部科学省を退官した官僚が、省の斡旋によって早稲田大学の教授として再就職していた問題が発覚し「文科省だけじゃなさそうだ」とささやかれているが、こうした大学と補助金によってつながる行政との癒着がこのような形で原発事故の「もみ消し」にも加担していたのかも知れない。

国立大学法人の副学長ともなれば、政府の方針に逆らう形での発表は「補助金カット」につながるリスクを抱え込む格好になるのであって、子供やお母さんたちの健康危惧よりも利益優先という姿が透けて見えて来ないだろうか。

そして安倍首相の『アンダーコントロール』という世界に向けた発言も、新国立競技場や豊洲新市場建設に密接にからんだ話なのかも知れず、何を信用すれば良いのかわからない国になっているようで恐ろしい。

来月には7年目を迎える福島の原発事故だが、放射性セシウム134の半減期は2年であるのに対して同137は半減期が30年である。

さらに福島北部の宮城県、ならびに福島南部に隣接する茨城県などでは県民への健康調査が不十分だった点も明らかになっている。県や市が動こうとしても政府の顔色をうかがうという意味では「地方交付税」との絡みがあるのかも知れない。知事や市長がどの党からの公認を受けているかという事情もあるかも知れない。その延長線上に安倍首相の『アンダーコントロール』があったとすれば尚のことだろう。



豊洲の問題、築地市場跡地の再開発、神宮再開発問題、五輪各競技場の問題、そして文科省の天下り問題と長崎大学のいかがわしい人物。これらはすべて『アンダーコントロール』につながっている。

福島原発事故が終わってしまったかのような雰囲気を何者かが演出している感があるが、おっとどっこい、まだまだ現在進行形であることに何も変わりはないのだし、収束どころか悪質な官僚出身の大学教授とかが暴露されつつあるらしい。

放射性降下物を浴びた瓦礫を全国の焼却施設で処理して欲しいと行脚した(山本モナから遊ばれた)男は「女系天皇」がどうだこうだと今になって言い出している。それが言いたいのであればなぜ政権時に言わなかったのか。実に分かりやすい男だ。

また、長崎大学の山下はカトリックであると同時にS学会との密接な関係性が指摘されていて、2004年10月のS学会青年部によるフォーラムに出席、2007年8月の長崎S学会主催の講演に出席、2008年10月のS大学での講演、2010年8月には長崎大学医学部原爆被爆者慰霊式典にS大学の学生を招待するなどしている。原発事故後の2011年5月には、公明党福島県本部に招かれてセミナーの講師を務めている。宗教活動と医学研究を平行させながら、どこか政治的な動きが奇妙に感じられる人物だ。

PET/CTの危険性を訴えながら原発事故では「放射線の健康影響はほぼゼロに近いくらい小さい」と述べるなど、非常に政治的な言動を執っているのであって、こうした不審な「科学者」が平気な顔して街を歩いているわけだ。

建築士も「科学者」に含まれると仮定した場合に、豊洲や築地の問題もまた、政治的なノイズ(雑音)が入って来ているように思えて仕方がない。もちろん民主党政権の頃に数々の問題の根があったことは言うまでもない。

根っこはつながっている。





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