プーチンが引き寄せるメタハイ時代

アメリカ大統領選挙にトランプが勝利したことを受けて、日露首脳会談は「困難」を強調するかたちに変化した。そりゃそうだろう、日米の同盟関係にクサビを打ち込もうとしていたプーチンは、トランプとならば直接折衝が可能になったから、安倍に良い顔を示す必要はなくなっている。世界一政治が下手なのが韓国の朴なら、世界一上手なのはプーチンだ。

経済協力や技術援助なども、日本に頼らなくてもトランプと話せば良いとプーチンは踏んだ。オバマの政策を引き継ぐヒラリーが消えたからだ。

下手に領土問題に踏み込めば米軍基地を許すことにつながるから、そっちには向かいたくなかったはずであり、岸田・ラブロフ外相会談も期待すべきものではない。「下手」と「うそつき」が会ったところで何が生れるものでもない。

ロシアが得たいものは二つ、技術・経済援助と地下資源の輸出だ。領土は渡したくない。切り札はいつまでも手元に置いておく必要がある。北方領土の共同開発をロシアは提案して来たが、菅官房長官は「ロシアの主権を認めることになる」として否定した。

安倍政権が考える「共同経済活動」とはシベリアをはじめとする極東地域のことであって、一方のプーチンは「北方領土のロシア主権を認めろ」と言って来ている。これでは四つ相撲はできない。ツッパリ相撲になるしかない。

私は個人的には領土問題は下手に譲歩するよりは、日露両国の課題としてずっと保持して構わないと思っている。漁業交渉をやれば、あんな小さな島(歯舞・色丹)の土地がそれほど価値あるものとは思えない。日露の間には延々と領土問題があるんだよと言い続ければ良い。下手な政治家が選挙目当てに譲歩するようなことではない。

むしろ交渉が決裂した場合に、立ち会っている世耕経産大臣がメタハイに足を向ける可能性が出て来ることになる。

青山議員が必死に説得しているが、まだ日本政府は申し訳程度の開発姿勢しか示していないのが日本海側のメタハイだ。つまり天然ガスが海の底に眠っているのであって、ロシアと協力関係が成立するとますます遅れることになる。

逆に日露交渉が決裂すれば、それが世耕の口実になるわけだ。メタンハイドレート開発に難色を示している国内のエネルギー産業界をある程度抑えることができる。この話は、日本の外交問題のように伝えられているけれど、私は日本国内のエネルギー問題だととらえている。

輸出産業を育成して貿易黒字を積み重ねた日本だが、オイルメジャーが牛耳る石油を高値で買わされ続けていた。石油の購入費に資金がかかるので防衛予算に回すことができなかった。

ところがトランプが「自分で守れ」と言い出した。「だったらエネルギーも自前で調達するしかないな」ということになる。そうしなければ防衛予算などどこからも出て来ない。そこにプーチンが居丈高に出て来た。これを日本では「飛んで火に入る夏の虫」と言う。

トランプもプーチンも、うまく利用すりゃ良いのさ。


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