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A級戦犯の正しい理解

「A級戦犯」とはどのような意味があるのかを知る人って、実は少ないんですね。
A級とかB級とかC級とかあるんだからきっと罪状の重さによって区別されているんじゃないか。きっとそう考えている日本国民は多いはずです。

実は第二次大戦後の極東国際軍事裁判における、犯罪容疑の区別とは「A級=平和に対する罪」「B級=通常の戦争犯罪」「C級=人道に対する罪」という区分けが出来ていたのです。
だから戦場における非人間的な虐殺行為であるとか、あるいは戦争捕虜に対する虐待行為などといった罪は、実はB・C級で裁かれていたんです。
これらは戦争終結直後にインドネシアやフィリピンなどの現地で処刑が執行されました。
だから東京裁判に出廷させられた軍人のほとんどはA級に該当するかしないかという裁判だったわけです。
彼ら本土在住だった指揮官クラスは戦場の前線で戦ったわけではなかったので、主に開戦時や継続時における指揮系統の責任を問われたわけです。
「アンボンで何が裁かれたか」という1990年のオーストラリア映画がありましたが、あのようなB・C級戦犯は現地で銃殺刑に処されました。
無名時代のラッセル・クロウが出演しているので、まだご覧になってらっしゃらない方は探してみてください。

ではなぜ「東京裁判」が必要だったのかというと、戦地に出向かなかったいわゆる政治的戦争加担者の責任を問うことになったわけです。それがA級戦犯だったのであり、彼らは1発の銃も撃ったわけでも1人の敵兵を殺したわけでもなく政治的な責任が問われたわけです。

A級とは罪状の重さではなく、罪状の種類の違いであることはご理解頂けたでしょうか。
そしてA級とは「平和に対する罪」と規定されているので、戦勝国であろうと戦敗国であろうと同じレベルなわけです。
特に日本は原子爆弾で敗戦を決意したのであって、たった二発の爆弾で何万人という民間人の犠牲者を出したわけです。
この「平和に対する罪」はどこへ行ったのでしょう。
エノラゲイの搭乗員はB級ですか? それともC級ですか? それを指示したアメリカ大統領は何級ですか?

だから東京裁判というものは戦勝国が敗戦国を裁くシステムでしかなかったのであって、その祭のA級戦犯が合祀されたからどうだこうだと言う中国や韓国は根本的に筋が通らないことを言っているわけです。
韓国の現代の若者のどれくらいがこの事実を知っているでしょうか。A級が罪状の重さではなかったということを。
平和に対する罪がA級だとすれば伊藤博文を暗殺した人物などもそれに該当するのではありませんか? A級A級と叫べば叫ぶほど自分の足元に火を付ける格好になるんです。

平和に対する罪と言う点では原爆を製造したアメリカのロバート・オッペンハイマーなどもそうだろうし、あるいは北ベトナムの爆撃を命じたジョンソン大統領なんかもそうだったのではないでしょうか。
いわゆる戦勝国かそうでないかの違いであって、平和に対する罪という規定をする限りどの国にもA級戦犯は居ることになるんです。
たとえばモンゴルの第5代皇帝だったクビライをそそのかして倭国(日本)を侵略してはどうかと誘いを掛けたのは高麗の忠列王だったのではありませんか? だとすれば彼らもまたA級戦犯だということになってしまいます。

したがって「平和に対する罪」イコール「A級戦犯」だとの理解があれば、今さら靖国神社へA級が合祀されただのB・C級が合祀されただの、どうでも良い話になるんです。
もっと言えば、戦争時の残虐行為を非難するのであればむしろB・C級戦犯をこそ非難すべきであって、これに類似した戦犯はアメリカにもフランスにも、イギリスにもオランダにもどこにでもいる話なんです。
もちろん韓国にもいますよ、この手合いはいくらでも。ベトナム戦争ひとつを取り上げただけでもお釣りが来るほどにあるじゃありませんか。
だからA級だA級だと騒げば騒ぐほど彼らの逃げ道がふさがるんです。

一方の中国ではどうでしょう。
あの国は韓国ほど単純ではないために、社会の二層構造がどんどん進んでいます。
つまり政権批判を指摘するアンダーグラウンドの声が日増しに高まっているんですね。
韓国では行きすぎた反日への警戒感から、ようやくメディアが「用日」とか言い出したようですが、反日教育を受けた国民は盲目的に日本の排除を求めていますが、そのあたりが中国の人民とは少し違うところ。
中国人は歴史的に賢いので、自分が不利になるか有利になるかの判断はできます。
いま中国社会はターニングポイントに来ているのであって、民権運動を押し潰せられるとする共産党の活力は低下しています。
だからこそ強権的な動きに政府は出るのだろうと思うのですが、悲しいかな韓国ではまだ「反日さえ続けていれば韓国の繁栄は続く」と思い込んでいる国民が多くあるわけです。

まず最初の一歩として、わが日本国民がA級戦犯・B級戦犯・C級戦犯の区分けが何であったのかをはっきりと知る必要があるように思いました。
知らない者と知らない者同士がいくら罵声を飛ばし合っても、意味がありませんからね。


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離島防衛

今日は少し「空想科学」めいたお話をしようと思います。

長崎県の五島列島に海上石油備蓄基地があることはあまり知られていません。
正式な所在地は、長崎県南松浦郡新上五島町青方郷であり、この沖合にある折島と柏島を防波堤でつなぎメガフロートと呼ばれる世界初の洋上タンク式原油備蓄を建設しました。
名称は「上五島国家石油備蓄基地」ですが、独立行政法人の石油天然ガス・金属鉱物資源機構が所有した上で、上五島石油備蓄㈱が依託管理操業の業務をおこなっているものです。

貯蔵量は最大で440万キロリットル。日本国内の石油需要量のほぼ7日分に相当します。
浮式防油堤に囲まれた海域に5隻の貯蔵船を係留し、タンカーによって運ばれた原油は折島にあるシーバースからパイプラインで貯蔵船に移送される仕組みになっています。
この貯蔵船は1隻ずつ切り離すことができる構造になっていて、定期的に長崎市内のドックまで曳航されて定期点検を受けています。

ところが、折島と柏島という二つの島には緊急用のヘリポートが無く、対岸の青方港近くにのみ緊急用のものがあるだけです。
またこの地域の直近の空港と言えば上五島空港がありますが備蓄基地から直線で約15.5kmも離れている上に、この空港の滑走路は700mしかなくて小型のプロペラ機がやっと利用できる規模でしかありません。
しかもこの空港、岩山のような島を削り取って滑走路を建設したために、上空から見ると航空母艦のカタパルトのように見えていて滑走路の標高は約75mもあります。
もしオーバーランでもすれば断崖絶壁から真っ逆さまに海へ墜落する構造になっている非常に危険な空港なのです。

折島と柏島の東側に備蓄基地は建設されていて、西側は民家もない波打ち際になっています。
グーグルアースで見たほとんどが切り立った断崖になっていますが1か所だけ上陸しやすい場所があってそこから備蓄基地までは簡単な道路が出来ています。

私が何を想像しているかと言うと、この施設を特定のテログループが狙ったとしたら非常に簡単に制圧されるだろうということ。ここには海上自衛隊や海上保安部などの防御は一切ないからです。
しかも陸路でつながっているわけではなく、目の前のヘリポートまでも海を渡る必要があるんですね。
ヘリポートなどなくても緊急時にはある程度の面積さえ確保できればヘリが強行着陸することは可能だと思うのですが、相手がRPG(対戦車ロケット砲)などを装備していたとすれば近づくことは無理です。

そしてグーグルアースの画面を縮小してみると、ここが韓国の済州島の目の前だということ。
そして日本と韓国と中国が互いに防空識別圏を主張し合っている重なり合った空域に非常に近いということがわかって来ます。
韓国では済州島に一大海軍基地を建造するという案が昔からあるようですが、これは明らかに北朝鮮を仮想敵国としているのではなくアメリカもしくは日本を仮想敵国にしている構想だと言わざるを得ないでしょう。
もしかすると済州島に軍事拠点を置きたいのは韓国というよりも中国なのかも知れません。

五島列島という存在は、実は佐世保にあるアメリカ海軍基地ならびに海上自衛隊佐世保基地の強固な防波堤の存在になっているわけです。
在日米軍の佐世保海軍基地とは原子力空母や潜水艦が頻繁に出入りしている前線基地なのです。
あるいは佐世保の郊外にある陸上自衛隊相浦駐屯地は西部方面混成団の本部になってもいます。
万が一朝鮮半島で紛争が起こった場合、これらの基地はまさしく最前線基地になる可能性が高いんですね。
(もっとも南北朝鮮が戦闘状態になった場合は、在韓米軍は韓国に居住する邦人の安全輸送に専念すると言われているので、戦闘要員の派兵よりも民間人の輸送が優先されるでしょう。その際の臨時の宿泊施設がハウステンボスだといううわさを聞いたことがあります。)

オスプレイの国内配備が始まった際に国内の自衛隊基地があちこち候補に上がりましたが、海兵隊の主力輸送手段として活躍するオスプレイであれば離島を多く抱える長崎県は筆頭に上げられるべきです。
オスプレイは垂直離陸あるいは単距離離発着が可能なので各地にある陸上競技場や野球場、あるいは輸送船「いづも」の甲板からも発進することができます。
まるで離島防衛を担う長崎県のために開発されたような機体です。

そうした地政学上の重要な土地に石油の洋上備蓄基地を置き、しかもろくな防備もしていない。
それでは「平和ボケ」呼ばわりされても仕方ないでしょう。
そういえば防衛庁が防衛省に格上げされた際の初代大臣は長崎選出の久間さんでしたね。
なかなかとぼけたオジサンでしたが、離島防衛に関しては素人のようでした。

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